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第二十八話 眠れぬ夜に

ผู้เขียน: 島田 たのじ
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-08-05 04:35:30

第二十八話    眠れぬ夜に

 玲が梅乃と知り合い、仲良くなって半月になる。

 「おはようございます。 玲さん……」

 梅乃だけでなく、小夜や古峰も仲良くなっていった。

 「梅乃ちゃん、しばらく忙しくなるから昼間に会えなくなるかも……」

 玲の言葉に、梅乃たちは残念な顔をする。

 (そうだよな…… 私たち禿とは違って、妓女は生活が懸《か》かっているからな……)

梅乃は理解していたが、何かを気にしていた。

 そして夕方、梅乃と小夜が引手茶屋に向かっていく。

勝来と菖蒲の付き添いである。

「こんばんは……」

茶屋で勝来が客と話しをしていると、梅乃は野暮《やぼ》をしないように席を外す。

しばらくの時間は、茶屋の二階から仲の町を眺めて時間を潰すのが当たり前になっているのだ。

(おやっ? あれは玲さん?) 梅乃は仲の町を歩いている玲を見つける。

長い髪が特徴である妓女だが、玲は髪が短くしているので見分けがつきやすい。 そんな玲が一人で歩いている姿が不思議であった。

「姐さん、ちょっと外していいですか?」 梅乃は付き添いできていた菖蒲に言うと、茶屋の外に走っていく。

「ちょっと、梅乃っ!」 菖蒲が呼び止めるも、梅乃は颯爽《さっそう》と出て行ってしまった。

「まったくも~」 菖蒲が困った顔をすると、

「そろそろ行きましょうか? 姐さん」 勝来が菖蒲に言う。

「どうかしました? 姐さん」

菖蒲が頬を膨らませ、怒っているのに気づくと

「どうもこうもないわよ! 梅乃が走って何処かに行ったのよ~」

菖蒲の額がピクピクしている。

菖蒲は真面目な優等生、どこか外れた行動が許せないタイプである。

「まぁまぁ……」 そんな菖蒲をなだめる勝来とのバランスが良かった。

勝来は武家の娘であり、気位は高いが傲慢《ごうまん》ではない。

少し抜けている所も魅力的であった。

「しかし、困ったわね~ 酒宴に間に合えばいいけど……」 勝来も困っていたのは他ならない。

「後で、お婆から説教をしてもらわないとね~」 菖蒲が言うと、

「もう……行こうか?」 客は痺《しび》れを切らしていたようだ。

「すみません……」 勝来と菖蒲は詫《わ》びて三原屋に向かっていったのであった。

梅乃が玲の後を追うこと数分、玲の後ろ姿を捕らえたが

(なんか雰囲気が違うな……いつもより歩き方が男っぽい) 梅乃は玲の姿に違和感を覚える。

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