Jilted By My Alpha Mate

Jilted By My Alpha Mate

last updateLast Updated : 2024-08-05
By:  Pink flowerOngoing
Language: English
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Synopsis

Areana belongs to one of the most powerful Alpha families of the Red Moon Pack. She got ditched on her wedding night right before the wedding. Her fiance, Eric called off the wedding just because Areana wanted to stay pure until she didn’t get married. But Eric had something else going on in his mind. Because of that silly reason he called off the wedding which gave a big shock to Areana. It took her two years to settle down her feelings but destiny had something else planned for her. After moving to California with her only friend, Ashley, Arena started a complete new life and wanted to pursue her dream of becoming a renowned fashion designer where she met Brad, the boss of her. Unaware of the fact that in the same academy she had to face Eric again who recently engaged to her friend, Elizabeth. After seeing the new and alluring side of Areana, Eric couldn't stop thinking about her and wanted her back in life and from that he was ready to call off his engagement with Elizabeth. On the other side, Areana gradually started developing feelings for her boss, Brad who unlike Eric was not after her body and fame. But Brad had different plans in his life. Being a werewolf of the Blue Moon pack, he has been hiding his true identity from all. Now the question arises, will Areana go back to his old love after being rejected again in life or will she have unrequited love for Brad?

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Chapter 1

Chapter 1: Got Rejected right before the Marriage Night

義理の妹・内田澪(うちだ みお)の機嫌を取るため、兄の内田翼(うちだ つばさ)は私がずっと憧れてた東都美術大学の合格通知書を、地方の教育大学のものとすり替えた。

見慣れない校章の書類が、やけに目に刺さる。

そんな書類を目にした親戚たちは顔を見合わせ、すぐにひそひそと話し始めた。

「どういうこと?玲奈(れな)は、東都美術大学に受かったんじゃなかったの?」

「まあ……教育大学も悪くはないけど、東都美術大学とはレベルが違いすぎるわね」

私は服の裾を握りしめて立ち尽くす。頭が真っ白になって、何も考えられない。

そんな私に翼が近づいてきて、肩をぽんと叩きながら、困ったような声で言った。

「玲奈。澪はさ、大学の共通テストに失敗して何日も泣いてるんだ。それに、澪はアートが好きだけど、お前みたいな才能はないだろ?だから、兄としても辛いんだよ。今回は澪に譲ってくれ、な?あいつを元気づけるためだと思ってさ。

そんな心配するなって。これは形だけのことだから。入学までには、ちゃんと元に戻してやるからさ。

それに、この家の人間が、お前をあんな将来性のない大学に本気で行かせるわけないだろ?」

しかし、リビングは静まり返り、空気は凍りついていた。

みんなの視線が、私の手の中にある薄っぺらい合格通知書に注がれる。

お茶を飲もうとした叔母がその手を途中で止め、湯呑みの中のお茶がかすかに揺れた。

「こ……この大学って……南山市教育大学?

東都美術大学と南山市教育大学じゃ……あまりにも違いすぎるでしょ」

「教育大もいい学校よ」

すかさず伯母が無理に笑顔を作って、その場を取り繕う。「女の子が先生になったら、安定するし」

私は顔を上げた。視線を見慣れない通知書から翼の顔へ、そしてその隣にいる私の恋人である小川祐介(おがわ ゆうすけ)へと移す。

指の関節が白くなるほどの力で紙を握りしめ、かすれた声で、私は言った。「私の志望校……お兄さんが変えたんでしょ?」

翼は私の視線を避けると、グラスを一気に煽った。ごくりと、喉仏が上下する。

「ああ、俺だ」

グラスを机に置くと、翼は少し苛立ちを含んだ口調で話し始めた。

「澪がお前の東都美術大学合格を知ってから、自分はダメだったて落ち込んでさ。何日もご飯すら食べずに泣いてたんだよ。

だから、仕方なかったんだ。まずは澪を元気づけないとって。

それに、どうせ入学までには、ちょっと手を回せば元に戻せるんだからさ」

「私のせいで……」

翼の後ろに立っていた澪が、目を赤くして、いかにも可哀想な様子で口を挟んできた。

「わざとじゃないの。

ただ……自分が情けなくなっちゃって……」

鼻をすする澪の声は涙で震えている。

「お兄ちゃん、お姉ちゃんを責めないで。私がわがままを言って、お兄ちゃんを困らせただけだから。

お姉ちゃん、ごめんなさい。全部、私が悪いの。

だからみんなの前で、お兄ちゃんを困らせないで。お兄ちゃんだって、この家のために……」

「なんでお前が謝るんだよ!」

翼が澪の言葉を遮った。その顔には、澪を不憫に思う気持ちが浮かんでいる。

そして、私の方を見ると眉をひそめた。

「見てみろよ、澪はこんなに聞き分けがいいのに!

それに比べてお前は……こんな些細なことなのに、親戚みんなの前で俺を問い詰めたりしやがって。

どれだけ俺の面子を潰すことになるか、考えたことあるのか?お前ってやつは本当に、自分のことしか考えてないんだな」

私は祐介の方を向く。

「祐介、あなたも私が悪いと思う?」

しかし、祐介は不満そうな顔で私を見ると、責めるように言った。

「玲奈、みんなの前で翼さんを責めるべきじゃないよ。

それに、澪はまだ若いし、傷ついてもいるから、翼さんもただ彼女を慰めたかっただけなんじゃないかな。

落ち着いて考えてみろよ。俺たちの家からすれば、こんなこと大した問題じゃないだろ?入学前に大学と話を調整する時間なんていくらでもあるんだから。

今こんな風に騒いだら、翼さんのメンツを潰すだけなんだから、もういい加減にしろ。これ以上聞き分けのないことは言うなよ」

翼の陰に隠れている澪が、私に挑発的な笑みを向けてくる。しかし、すぐに俯いて、まるで自分がひどい目に遭ったかのように装い始めた。

翼は澪の背中をさすり、見せつけるようにして澪を慰める。

私が口を開こうとした時、父に遮られた。

父は咳払いを一つして、有無を言わせぬ口調で言った。

「この件は、玲奈に相談しなかった翼が悪い」

そして、私に視線を向ける。

「だが玲奈、お前の反応もやりすぎだ。

内輪の恥を、わざわざ外に持ち出すな。家族なんだから、後でいくらでも話し合えるだろ?

なんで親戚の前で、翼や俺たち家族全員に恥をかかせるようなことをするんだ?」

母も隣でなだめるように続けた。

「あなたが傷ついてる気持ちは、お父さんもお母さんも分かってるわ。

でも、物事には順序ってものがあるの。

澪のことは、あなたもよく知ってるでしょ?彼女は感情の起伏が少し激しいから……

だから、翼も焦ってやってしまったのよ。やり方は良くなかったかもしれないけど、家族が揉めないようにっていう善意でやったこと。

それに、あなたはお姉ちゃんなんだから、もっと寛大な心で受け止めてあげないと、でしょ?」

母は私のそばに来て私の手を握ろうとしたが、私はそっと身を引いた。

母の手は気まずそうに宙に浮いたままになったし、声を震わせ始める。

「玲奈、お母さんはあなたが悲しいのは分かってるし、あなたが必死で勉強してきたこと、お母さんは全部見てきたわ……」

そして、母は目元に浮かんでもいない涙を拭うと、今度は口調を変えた。

「でも、翼のことも考えてあげてちょうだい。彼だって、すごいプレッシャーなの。

澪は……はぁ、澪は繊細だから、今回の受験がうまくいかなくて、思いつめてる……だから、翼は澪が何か間違いを起こすんじゃないかって心配してのこと。

澪に何かあったら、お母さんはどうすればいいの?

お願い。お母さんのために、今回は一歩引いてくれないかしら?

それに、約束するわ。入学までには、ちゃんと行きたい大学に行けるように、翼に手配させるから、ね?」

そう言いながら、母は懇願するような真剣な目で私を見てきた。

まるで私が同意しなければ、情け知らずで親不孝な娘だと言わんばかりに。

澪はここぞとばかりに母の胸に顔をうずめ、濡れた瞳を上げて、小声で呟く。

「お姉ちゃん、ごめんなさい、私が悪いの……

もうお兄ちゃんを怒らないで。私、もう絵は描かないから。全部お姉ちゃんに返すから……

どうせ私は引き取られた子だもん。この家のものは全部お姉ちゃんのもの。私にはふさわしくない……」

そう言って、澪の目からはまた涙がこぼれ落ちた。そんな澪は触れただけで壊れてしまいそうなくらい、弱々しく見える。

翼はすぐに、可哀想だと言わんばかりに澪を自分のそばに引き寄せた。

そして、もう一度私を見た翼の目からは、最後の躊躇いは消えていた。そこにあったのは冷たさと、有無を言わせぬ強い意志だけ。

「聞こえなかったのか?澪はもう謝ってるんだぞ!なのに、お前は一歩も引かないなんて。そんなに事を荒立てなきゃ気が済まないのか?」

祐介はため息をつくと、立ち上がって私の手を掴んだ。

「玲奈、もうやめろって。

みんなに謝って、この話は終わりにしよう。

子供みたいな我儘は、もうやめろよ」

私は祐介の手を、そっと振りほどく。

「謝る?」

何の感情もこもっていない自分の声が、耳に響いた。

「謝るってなんのために?勝手に志望校を変えられたこと?

それとも、ちゃんと分かるように説明してほしいと頼んだこと?

それとも……

みんなが期待したみたいに、黙って全部飲み込んで、澪に笑顔で『気にしないで』って言ってあげなかったこと?」

母が息を飲んだ。「玲奈!」

母が何か言い出す前に、私はかがんで、足元に落ちていた南山市教育大学の合格通知書を拾い上げる。

紙は、もうくしゃくしゃだった。

「ええ、みんなの言う通り」

私はその紙を、目の前のローテーブルにそっと置いた。みんなにまっすぐ向くように、きちんと。

「私には『聞き分け』が足りなくて、この家の『和』を乱してしまった」

そして、私は背筋を伸ばして、まっすぐ立った。最後にもう一度、一人一人の顔をゆっくりと見る。

「だから、そんな『聞き分け』が良くないと居られないこの家から……」

私は少し間を置いて、はっきりと、そしてゆっくりと言った。「もう出て行くことにする」

私はもう誰の顔も見ずに、くるりと背を向けて、まっすぐ玄関へ向かう。

背後からは母の甲高い、泣き叫ぶような声が聞こえてくる。

「玲奈!どこへ行くの!戻ってきなさい!」

そして、父の怒りを押し殺した低い声も。

「行かせておけ!もう勝手にさせろ!」
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