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11.王宮でドラゴン

Author: satomi
last update Huling Na-update: 2025-06-04 07:17:10

「あまり広められると困りますが、この城の庭で一番広い所はどこでしょうか?そこで教科書には載っていない事を見せて差し上げます」

「あっちのほうにあるぞ?それとも騎士の鍛錬場がいいだろうか?いやいや、騎士達がいるからダメだな」

「ではあちらのほうへ行きましょう」

 俺達はエイドリアン様の案内で王城で一番広い庭へと行くことにした。

 本来、王太子殿下は知らないはずだが、度々勉強を抜け出しているのだろう。

「はー、こんなに広くてどうするんでしょう?」

「魔法の練習とかに使うらしい。誰が練習するのか知らないが。あとは亡き母上がお茶会で使っていた」

 見るからにエイドリアン様が凹んでしまった。

「まぁまぁ、見ててくださいよ。エン・ヒョウ・ライ。服が破れるからある程度、脱いでからにしろよ」

「「「マコトは破廉恥だな」」」

 服敗れたら全裸で帰ることになるんだが?子ども服、家にあったかな?

 ドラゴン達が本来の姿に戻った。

「なんだか爽快だな」

「ヒトの体も悪くはないのだが」

「やっぱり元の姿の方が……」

 予想はしてたけど、王宮の近衛騎士団がやってきた。

「こら!私の客だ。手を出すのではない!」

「しかし、殿下!ドラゴン……しかも3体。ああ、どうして団長不在の時にこんなことが……」

 なんかパニックだけど、大丈夫だよ?

「どうですか?エイドリアン様?」

「見事だ。マコトにミナミにルイ。ミナミの親戚と言っていたのは嘘という事か?」

「エイドリアン様以外もいたためにそのように紹介させていただきました」

「うむ」

「エイドリアン様、ドラゴンはその鱗の色で属性がわかり、エンの鱗は赤いでしょう?属性は炎。ヒョウの鱗は青、属性は氷。水の上位属性です。ライの鱗は黄色、属性は雷です」

「ほぉ、確かに教科書には載っていない知識だな。褒美を取らすぞ」

「「「ありがたき」」」

「あ、ドラゴン達は王宮の食事を食べてみたいと言ってました!」

「それも実現してやろう」

 ドラゴン達は再びヒトの姿に戻り、服を着て(面倒だとかいろいろ文句を言っていた)、夕食をご馳走してもらえることを伝えると、喜びハイジャンプしていた。

 ……ジャンプし過ぎだ。人間はそんなに高くジャンプできません!

 夕食までの間、‘かくれんぼ’をした。

 ドラゴン達の誰かが鬼の場合、あいつらは鼻が利くのか?

 匂いをたよりに探し出される。チ
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Mga Comments (1)
goodnovel comment avatar
buchi
エイドリアン様に、ドラゴンの本来の姿をお披露目したんだね。最初にエイドリアン様にって所がみそななのかな笑笑。なんか、共通の秘密というか、特別感というか。子供との距離を縮めるのに必要な事だよね。同じゲームをしてるとか^o^。最後は、皆んなでかくれんぼか!ほっこりするね!
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