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第18話

Author: タロ芋ポッピングボバ
大きな窓の外では、いつの間にか夕暮れが深まっていた。

茜色の光が智彦の横顔を柔らかく照らし、空港で初めて会ったときの、どこかよそよそしい印象とはまるで違って見える。

「どうぞ、お座りください」

智彦は近づき、葵のために椅子を引いた。長い指が、椅子の背に軽く添えられる。

「まさか、こんな形でもう一度お会いするとは思いませんでした」

「ええ。本当に、偶然ですね」葵は書類をそっとテーブルに置いた。

腰を下ろすと、智彦がメニューをこちらへ滑らせる。「まずは食事にしましょう。川澄さん、苦手なものはありますか?」

智彦の長い指が料理の写真をなぞった。「ここの白身魚のポワレはなかなか評判がいいんです。海鮮アレルギーとかは大丈夫ですか?」

その気遣いに、葵はわずかに目を見開いた。以前、裕介と食事をする機会があっても、彼が注文するのは決まって莉奈の好物ばかりだった。

葵が何を食べられないのか、何にアレルギーがあるのか。そんなことを気にかけてもらった記憶は、一度もない。

「ピーナッツは少しアレルギーがあります。でも、それ以外は特に」

ふと蘇った記憶を振り払い、葵は書類に視線を落とした
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