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第2話

Penulis: ショコラちゃん
最初の一本は警察への通報だ。

「子どもが盗まれました。親子鑑定をお願いします」

二本目は、母の親友・白野おばさんにかけた。

「白野おばさん、清子です。お願いがあります。

私の長女はまだ生きているんです。彼女を連れて船橋に帰りたい……お願いです、私たち母子4人に新しい身分を作ってもらえませんか?陽太には、絶対に二度と私たちを見つけさせないように……」

電話の向こうで、白野おばさんは少し沈黙した後、胸を痛めたような声で言う。

「清子、よく頑張ったね。この件は私に任せなさい。一か月以内に必ず整えるから。お母さんはいなくなってしまったけれど、つらいことがあったら何でも私に話して。私にとって、あなたはもうとっくに実の娘同然なんだから」

白野おばさんに礼を言ったあと、清子は喉を詰まらせながら電話を切った。胸の奥がじわじわと痛みで締めつけられる。

あの時、もし私がうつ病で、いつも眠り込むような状態じゃなかったら――母が心臓発作で倒れたあの瞬間、必死にもがいていた音を聞き逃すこともなかったのに。

部屋のドアを開けたとき、目に飛び込んできたのは、すでに冷たくなっていた母の亡骸だった。

今思えば、母の亡骸を抱きしめ、声を枯らして泣き崩れていたその時、陽太は南を抱きしめ、自分から奪った子どもと一緒に、一家団欒の幸せな時間を楽しんでいたのかもしれない。

娘も母も失い、七年に渡る苦しみも――すべては陽太の仕業だった。

胸の奥から沸き上がる自責と憎悪が、清子の内臓を焼き灼くように蔓延っていった。

その瞬間、バンッという音とともに病室のドアが蹴り開けられ、清子は現実に引き戻された。

陽太が勢いよく飛び込んできた。顔は怒りで暗く沈んで詰め寄る。「通報して親子鑑定を申請したのか?南が子どもを盗んだって言ったのか?」

清子は小さくうなずいた。「そうよ」

「正気か?南が精神的に不安定なのを知らないのか?なんであいつを刺激するようなことをするんだ!」

陽太のこめかみの血管が浮き上がり、手にしていた書類を彼女の目の前に叩きつけた。

「署名しろ。告訴を取り下げろ。南は俺の子の母親だ。これまで散々辛い思いをしてきた彼女から、二度と子供を奪うような真似は、もう絶対にさせない!」

清子は信じられない思いで陽太を見つめる。まるで別人のようだ。

あの子は間違いなく自分の血を分けた子なのに、母親の座を奪ったのは南の方。なのに――どうして、あの女を許すわけ?

清子はためらうことなく書類をびりびりに破り、陽太の顔に投げつけた。

「取り下げない。必ず我が子を取り戻してみせる!」

陽太は冷たく笑いながら言う。「清子、お前はまったく言うことを聞かないな。そういうことなら、俺も容赦しない」

そう言い残し、陽太は背を向けて出ていった。

しばらくして、彼が再び戻ってきた時、背後には二人の警察官がついており、そのまま清子の方へとまっすぐ歩み寄ってきた。

「向井さん、あなたが実子を不法に売買したとの証拠があります。任意で署まで同行していただけますか」

清子は一瞬固まり、すぐに状況を理解して、鋭い視線を陽太に向けた。

「あなた……の仕業なの?」

清子はふと、あの日を思い出した。初めて自殺を試みた時、陽太は震え上がり、顔面蒼白だった。

彼はベッドの脇に跪き、震える手で懸命に金を振り込みながら、泣き叫ぶようにして懇願した。

「清子、頼む、生きていてくれ…お前のいない世界なんて、想像もしたくない。

俺が何をしても、お前の痛みは取り戻せない。でも、この金でリハビリをして、ゆっくり体を治してくれ…何に使っても構わない!必ずまた子どもも授かれる……俺は、いつだってお前の味方だから!」

だが今、そう言ってくれた男の言動は鋭い刃となって彼女の心臓を貫き、奈落の底へと突き落とした。

清子の声は悲しみと絶望に満ちている。

「陽太、私の娘を奪ったのはあんたよ!あの金も、産後のリハビリと体を養うって、あんたが自分で送りつけてきたんでしょう!全部私のカードにそのまま入ってる。一円たりとも使ってないのに!」

陽太の声は氷のように冷たい。

「言い訳はいい。取引記録は警察に提出済みだ。子供を俺と南に売り渡したのは、お前自身の意思だろう。他に何かある?」

彼は背後のボディーガードに目で合図を送った。「警察の捜査に協力しろ」

ボディーガードはその言葉を聞くや否や、すぐに飛びかかった。

清子はヒステリックに暴れながら叫ぶ。「離して……陸奥陽太、この最低野郎!」

ボディーガードに引きずられ、陽太のそばを通り過ぎる瞬間、彼はそっと彼女の耳元に顔を寄せる。

「これが……南を傷つけた代償だ。

清子、おとなしくしていろ。俺はこれからも、お前をちゃんと愛してやるから」

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