ご褒美とか本当に……何言ってるのよ?
昴生。やっぱりこの昴生が、あのこうせい君だなんて、ちょっと信じられない。
「……すごい、甘い匂い。興奮する。」
そう言うと昴生はそのままぺろっと指を舐めてしまった。何の躊躇いもなく。
「……やだ、昴生……っ」
「うん。……うまい。」
「なん、で……そんなビール飲んだみたいな感覚で…あっ」
「ビールより確実にうまいんだけど。」
昴生は少し意地悪そうに笑い、指を滑らせ、私の秘所をそっと触り始めた。
優しく弾きながら、時には上下に擦りながら。 粘液が絡みつく音と、いやらしい水音が同時に聞こえ、体がビクビクと跳ねる。「あ……っ、ん、や、やだ、もう……」
「あ……侑さん。本当に可愛い。かわい。 も、かわいすぎ。 その声とか…泪目とか…… もう、俺本当にだめかも……」そうだ。昴生はまだ下着を履いていたが、それもすごく苦しそうなくらい膨れ上がっていた。
我慢できないと言った表情で、吐息を弾ませる。
「……いいよ。昴生。もう…大丈夫だから。」
私はもう大丈夫。
昴生がいっぱい愛してくれたから。 私が微笑みながら頬に手を伸ばすと、昴生はまた泣きそうな顔をした。「……っ、ゆう、さ……んっ」
手際よくゴムをしたあと、昴生はゆっくりと私の中に入ってきた。
お互いにしっかりと手を握り合う。 熱い互いの体。 二つの体が、一つになった瞬間ご褒美とか本当に……何言ってるのよ? 昴生。やっぱりこの昴生が、あのこうせい君だなんて、ちょっと信じられない。 「……すごい、甘い匂い。興奮する。」 そう言うと昴生はそのままぺろっと指を舐めてしまった。何の躊躇いもなく。 「……やだ、昴生……っ」 「うん。……うまい。」 「なん、で……そんなビール飲んだみたいな感覚で…あっ」 「ビールより確実にうまいんだけど。」 昴生は少し意地悪そうに笑い、指を滑らせ、私の秘所をそっと触り始めた。 優しく弾きながら、時には上下に擦りながら。 粘液が絡みつく音と、いやらしい水音が同時に聞こえ、体がビクビクと跳ねる。 「あ……っ、ん、や、やだ、もう……」 「あ……侑さん。本当に可愛い。かわい。 も、かわいすぎ。 その声とか…泪目とか…… もう、俺本当にだめかも……」 そうだ。昴生はまだ下着を履いていたが、それもすごく苦しそうなくらい膨れ上がっていた。 我慢できないと言った表情で、吐息を弾ませる。 「……いいよ。昴生。もう…大丈夫だから。」 私はもう大丈夫。 昴生がいっぱい愛してくれたから。 私が微笑みながら頬に手を伸ばすと、昴生はまた泣きそうな顔をした。 「……っ、ゆう、さ……んっ」 手際よくゴムをしたあと、昴生はゆっくりと私の中に入ってきた。 お互いにしっかりと手を握り合う。 熱い互いの体。 二つの体が、一つになった瞬間
優しいキスが何度も繰り返される。 最後に唇まで食べてしまいそうな雰囲気。 それくらい昴生のするキスは念入りで、深いキスだった。 「侑さん……ほんと、すき。 こうしてるのがもう夢みたいで……」 「わ、私……ごめん……まさか貴方があの、こうせい君だなんて本当に思ってなくて……」 「いいよ。……いや、本当は良くないけど侑さんだから許してあげる。 だから、これからする事は、長い間気づかなかった侑さんへの罰だと思って。ね……?」 「長い間って……私だって分かって接してきていたのなら、まさか……あの時から? あの町で出会った頃から……」 「うん。そうだよ。初めから俺は侑さんを追っかけてきたんだよ。 初恋で……ずっと忘れられなかったんだ。」 事務所の後輩として入ってくる以前からずっと…? ずっと私のことを思い続けてくれていたの? 「どうして…言ってくれなかったの……?」 私はずっと何も知らずに…… 「それは俺の変な拘りがあったんだ。 侑さんに気づいて欲しいって気持ち……」 「……昴生………」 照れくさそうに私の手を握る昴生が、堪らなく愛おしいと思えた。 「いつか気づいてくれたらいいなって思ってた。」 まさか国民的人気俳優の綿貫昴生が。 渉の弟だったなんて。 その彼がこれほどまでに、嬉しそうに微笑むなんて。 これまで見てきた綿貫昴生とも全く違う。
薄暗い部屋の中で、昴生の息遣いだけが聞こえる 間接照明で彼の輪郭だけはしっかりと分かる。 昴生が少しずつ私の上着を脱がせていき、その最中に私の二の腕や脇の下などに、容赦なくキスをした。 ベッドは軋み、仰向けに寝かされた私は恥ずかしさの方が勝り、目をぎゅっと瞑っていた。 生々しいリップ音が間近で響く。 ついに上着を全部脱がされて、上半身はブラだけを身につけている状態となった。 もうどうにかなりそう………! 「あっ、ん、昴生……」 「侑さん……好きだよ。侑さんの肌も、侑さんの腕も、侑さんの脇も。 侑さんの全てが大好きだ。」 「そんなところをっ…あっ」 昴生が髪を耳にかけると、その内側がよく見えた。 そこでようやく私はとある事実に気づいた。 内側のホクロが…… 見たことがある。 ずっと遠い昔に。珍しい場所にあるから覚えていた。 「………もしかして………こうせい、くん?」 「渉の……弟の。」 どうしてずっと気づかなかったのか。 江南渉は、昔私が1ヶ月だけ過ごした町でできた、初めての友達。 いじめが原因で自殺した………渉。 その弟。 渉と一緒に遊ぶ時は、だいたい、こうせい君も一緒だった。 その最中に、珍しい場所にホクロがあるんだなと、思った記憶がある。 だけどこんなに近くで見るまで、全く彼だとは気がつかなかった。 いや、何年も会わずに、これだけ成長した彼に気づくなど。 「侑さん……やっと分かってくれたんだね? うん。そうだよ。俺の本名は江南昴生。 渉の&h
「好きって………言った…………」 昴生の両目が見開く。 物凄く驚いたような顔。 そんな顔初めて見た。 うん。そう……自分でも驚いた。 でもそう思えた。 自然と溢れてしまうくらい。 この何ヶ月かのうちに、昴生に当たり前のように惹かれていた。 これだけ優しくされて、彼に惹かれない人なんているんだろうか。 ただやっと素直に、その事実を認める事ができる。 「侑さん……。「飼育」の効果、やっと出たんですね。ははっ……俺の作戦勝ちだ。」 相変わらず言う事は不思議だけど、昴生はもう耐えきれないといった感じに、今度こそ強く私を抱き締めた。 その顔は少年みたいに本当に嬉しそうで。 「うん……「負けた」みたい。」 眉尻を下げて穏やかに微笑む。 ただただ、彼が愛おしく思えて。 「侑さんっ………!ズルい……そんな顔して笑われたら俺もう、本当に、もうっ………」 もう、侑さんを遠慮なく抱くから。 耳元で昴生の掠れた声が聞こえた。 *** 初めて入った昴生の部屋は、普段からする彼の匂いがした。 ご飯もお風呂も後回しにして、昴生は私を自分のベッドに押し倒した。 薄暗くした部屋の照明がやけに印象的だ。 「侑さん俺…臭くない?帰りがけに軽くシャワー浴びてきたんだけど……もし、侑さんが気になるなら。」 すでに上半身はシャツを脱ぎ、逞しい体を晒しているのに、昴生はこんな時にもふと冷静になれてしまうらしい。 両腕で体重をかけないようにしながら、熱い瞳で見おろす昴生を、私もぼんやりと見上げた。 「私は気にならないから……それより私こそ今日はまだシャワーを浴びてないよ…?」 年下の昴生に赤面しながら言うと、なぜか嬉しそうに笑われた。 「うん、いい。 その方が……侑さんを堪能できる。」 ………堪能って何だろう。 その意味を私はすぐに思い知る事になるんだけれど。 「侑さん……上着、脱いでくれる?」 心臓が煩く騒ぐ。 昴生の足の感触や重み、優しく囁く声に、つい蕩けさせられてしまう。 自分から脱ぐなんて恥ずかしい。 「それとも……俺が脱がせていい?」 少し挑発するような視線を向け、昴生は私の右手にキスをした。 「ん……っ」 思わず声を漏らすと、昴生がさらに嬉しそうに瞳を輝かせた。 「堪らない。
い⃞つ⃞の⃞間⃞に⃞か⃞貴⃞方⃞の⃞優⃞し⃞さ⃞に⃞癒⃞さ⃞れ⃞て⃞い⃞た⃞。⃞私⃞も⃞貴⃞方⃞に⃞そ⃞う⃞し⃞て⃞あ⃞げ⃞た⃞い⃞。⃞ 気がついたら私は、昴生の頭を抱くように自分の方へと引き寄せていた。 まさか自分が、こんな大胆な行動をするなんて信じられない。 でも不思議と、そうしたいという気持ちが止められなくて。 「っ…………侑さ…………そんな事したら俺、止められなくなりますよ。 いいんですか……? 俺が酷いことしても……っ」 「……逆に昴生に聞きたいんだけど……何で耐えてるの? 元々はそういう「条件」で私を飼ってくれたんでしょ? それとも私には魅力がないの? 昴生をその気にさせてしまうような……」 「侑さんに魅力がないなんて………!!」 俯いたまま昴生は腕に力を込める。 切実な声が届く。 「ほん、と…… 侑さんは何も分かってない……。 むしろ魅力がありすぎて、俺はいつも大変なのにっ……!」 昴生は私の両腕を強く掴み、少し怒ったような目をして顔を上げた。 「知りませんよ……もうっ…… 誘ってきたのは侑さんの方ですからね…… これまで俺がどれだけ我慢してたか、思い知らせてあげます。 覚悟して下さいね……侑さんが後悔したとしても俺、もう離してあげませんからね。」 言い方は怖い。でも昴生が私を一度も酷く扱ったことがないのは知っている。 だから怖くはなかった。 素直に受け入れることができると思った。 「怖くはないよ。 だって昴生は優しい人だから……」 「…っ、元彼の事はもう平気なんですか? 忘れられそうなんですか……?」 そうやって。 泣きそうな目をして聞いてくる。 いつも私が傷つかないように。 無理な事と、肝心な事だけは決して後悔しないように、私に選択させてくれる。 今なら昴生のその優しさがよく分かる。 初めは自分のことだけで精一杯で、何も分からなかった。 でも今なら。 いつも私は昴生に助けられていた。 いつも私の体を気遣ってくれた。 いつも私を癒してくれた。 言葉はいつも不器用だけど、これまでの行動は全て私のことを思って動いてくれていた。 昴生は本当に私を好きなんだろう。 その気持ちが今なら
「侑さ〜ん……」 今撮っている映画の打ち合わせで帰りが遅くなったという昴生は、どんよりとした顔で帰宅早々、私の肩に寄りかかった。 「お帰りなさい。お疲れ様。 ……ってどうかしたの?」 「……てから、だって。」 「え……?」 「……明後日からロケで、暫く地方の撮影現場に泊まり込みだって…… しかも2週間も…… 侑さんに会えなくなってしまう。」 そっか………2週間も。 小さな子供を宥めるように、私は大きな昴生の背中をトントンと軽く叩いた。 「そっか……仕事ならしょうがないよね。」 「……侑さんは平気なんですか。」 真正面から顔を私の肩に埋めたまま。 どこか不機嫌そうに昴生が言う。 「……侑さんは相変わらず分かってないんですね。 ……ってなわけで、侑さんを2週間分補充するために、これからキスしますね。 ……いいですよね?っていうか侑さんは断れませんよ。」 え。断れないの……? 肩から顔を上げると、なぜか昴生は泣きそうにしている。 そのまま目を細め、私の両頬を掴んだ。 不機嫌な態度に合わない、優しい手つきで。 「ま、っ……昴………」 「待ちません、止めません。好きです。 侑さんが好きだから、とにかく申し訳ないけど、キスしますね。」 色んな感情がごちゃ混ぜになったような言葉を吐いた後、昴生は本当に私にキスをした。 &hel