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第622話

Author: ラクオン
潮見市ではこの時間はまだ宵の口で、街は多くの人で賑わっている。

海人は桃子を送るために、運転手を一人手配しただけだ。しかし、桃子はそんなこと気にも留めなかった。

軟禁生活から解放され、一真と結婚するのを邪魔されさえしなければそれで十分だ。

三浦家も長年行方不明だった梨花という娘を、それほど大事に思っているわけではないようだ。

過去数年間、梨花が自分にどれだけ酷い目に遭わされたかを知っても、今の彼らは全く気にする素振りも見せない。

そう思うと、桃子は口元を吊り上げた。ふと窓の外に目をやると、違和感を覚えた。

「道、間違ってない?分からないならナビを使いなさいよ」

運転手は彼女に見向きもせず、何も答えなかった。ただ黙々と車を走らせ続け、方向転換する気配など微塵もない。

桃子は堪忍袋の緒が切れた。

「聞こえないの?海人さんは鈴木家に送れって言ったはずよ!こんな道を通ってたら、いつまで経っても着かないじゃない」

腐っても自分はかつて鈴木家の嫁だったのだ。都心から鈴木家へと続く道くらい、熟知している。

どう考えても、このルートはあり得ない。

車がちょうど赤信号で止まった。
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Comments (2)
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aiai
やっとざまぁ方向に向いたよ、ほんと頼むから、ゾンビみたくもう出てなこないよね? ちゃんと終わらせて梨花に関わらせないでーー
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中村 由美
チッ桃子の移動だけ。 運ちゃん!ちゃんと原口家にお届けしてよね。
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