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第623話

Author: ラクオン
桃子がどれだけヒステリックに叫ぼうと、運転手は意に介さなかった。

海人の運転手だから、千鶴や彰人の部下のような良識や一線など持ち合わせていない。

海人の行動原理はいつだって、自分が楽しければそれでいいという一点に尽きる。運転手もその流儀を徹底していて、慌てる様子もなくブレーキを踏み、路肩に車を寄せた。

すぐに、後続の三、四台の車も整然と彼の後ろに停車した。

ここに至って桃子はようやく気づいた。海人が手配したのは一人だけではないのだ。最初から退路はすべて塞がれていた。

たとえ運転手と刺し違える覚悟で挑んだとしても、逃げ場はない。

彼女の顔に浮かんだ焦りを見て取ると、運転手はゆったりと口を開いた。

「桃子さん、ご協力いただけないなら、原口さんに電話して、直接迎えに来てもらうしかありませんね。

原口さんがどういう人間か、ご存じでしょう?本来なら、彼に嫁ぐだけでも玉の輿です。それなのにこんな態度をとって彼を見下していると知られたら、この先あなたの立場がどうなるか……想像がつきますよね?」

「行くわ!」

真治がキレた時の姿を思い出し、桃子は全身の毛が逆立つほどの恐怖を覚えた。
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Comments (4)
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朔弥さん
最高!スカッとした。
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マンゴー
そろそろ桃子も年貢の納め時かな?
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ken530hyde29
最高!!海人の運転手さんスッキリするーーー(*`ω´)b
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