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第1015話

Author: レイシ大好き
二人が安東家へ向かうとなれば、あの夫婦と必ず一戦交えることになる。

どちらも厄介で手強い相手だ。

緒莉は、美月が連れてきたボディーガードたちを見て、ようやくその意図を理解した。

やはり年の功というのは侮れない。

安東家に到着すると、美月は緒莉が車を降りるのを確認した。

ボディーガードたちは母娘の周囲に整然と並び、一目で「ただ事ではない」と分かる威圧感を放っている。

緒莉は内心たいへん満足だった。

ここまでやってくれれば、この縁談は確実に破談にできる。

安東家にあとから言い逃れされる心配もしなくて済む。

今日ここに来た時点で、目的は明白だ。

これ以上言葉を飾れば、もはや体面どころの話ではない。

緒莉は美月の腕をとり、二人が先頭に立って歩き出した。

ボディーガードたちもその後ろに続き、揃って屋敷の中へ入っていく。

安東家の執事はそれを目にして肝を冷やした。

慌てて書斎へ駆け込み、孝寛を呼びに行く。

ここ数日、孝寛も楽ではなかった。

会社からはずっと圧力がかけられている。

二川が提携解消に動いていることは、すでに周知の事実だからだ。

安東の数多くの案件は二川と結びついている。

いったん関係が切れれば、安東の会社はそのまま干上がる――

それを孝寛はよく分かっている。

希望などどこにもないのだ。

株主たちが彼を締め上げているのも、その事情を分かっているからだ。

さらに追い打ちをかけるように、息子の辰琉があの有様。

孝寛は完全にお手上げだ。

会社へ行く勇気さえなくなっていた。

顔を出せば老害たちに四方から問い詰められ、

「早く二川家との結婚を進めろ」「どうなってるんだ」と責め立てられるのが目に見えている。

しかし孝寛自身に、打開策など何ひとつ浮かんでいない。

どう説明しろというのか。

彼は部屋に籠もり、自分を閉じ込めて考え込むしかなかった。

この数日間、安東母・安東名津美(あんどう なつみ)も夫に声を掛けることすらできず、二人は別々に寝ている。

美月のほうから何も言ってこないのなら、もう終わった話なのだろう――

名津美はそう判断していた。

もう後はないはず、と。

だが執事の報告を聞いた瞬間、名津美の胸は再びざわつき始める。

階段を降りると、そこには鬼気迫る勢いの美月一行がいた。

「な、なにをするつもりなの
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