愛の「彼女」発言から教室はすごいことになっている。
そのあとに俺が倒れた後に愛が俺のことをお姫様抱っこしたこと、サッカー部の主将が保健室まで運んでくれたことや倒れた後のことを敬都に聞いた。 起きたことを聞くと俺たちが付き合っていることを隠すことも難しいのはわかる。 わかるけど、こんな注目を集めている状態で言わなくてもいいんではないかなと思っている。 なぜなら先ほどから「あんな地味なやつが彼氏なら俺でもいけたんじゃね」
「絶対俺の方がいけているのに...」
「嶋野さんって男をみるセンスはあまりないんだね」
などなどネガティブな発言が聞こえてくるのが俺の心に刺さりまくっているからだ。
愛は何とも思っていないみたいだけど「・・・・」
あれ、なんか目がすごく怖くなっているのは気のせいかな
「あいつらの顔覚えておこう」
なんか怖いこと考えているような気がするけど気のせいかな
そんなこんなで俺は男子から、愛は女子からの質問攻めにあいながらもなんとかその場を乗り越えた。球技大会よりも疲れたかもしれない
~放課後~
「ごめんねみっちゃん」
「いいよいいよ。別に絶対隠しておきたいわけじゃないし」
「そうなの?」
「陰キャ男子と才色兼備の完璧な女の子が付き合っているとなると嶋野愛のブランドが低下してしまって今までの愛の努力の邪魔になるかなって思っていただけ。あとは他の男子の視線が怖かったから」
「そんなことみっちゃんは気にしなくていいよ。だって私はそんなイメージなんかよりもみっちゃんの方が大切だし、みっちゃんと付き合って才色兼備の完璧な女の子が崩れなるなら全然大丈夫」
「愛...」
「みっちゃんが嫌な思いしていないんだったらそれでいいよ」
「むしろ助けてもらって嫌なわけないよ」
「それならよかった」
「さっきから気になっていたんだけど」
「なにかな」
「なんかそわそわしていない?」
「そう?」
「うん」
「だって今からみっちゃんの家族とご飯食べるんだよ。緊張にするに決まっているじゃん」
「真紀とは今までも会っていたし、母さんともさっき顔を合わせたから大丈夫じゃない?あっ父さんと会うのが緊張するって感じ?」
「それもあるけど、改めて挨拶もかねてお邪魔するとなると緊張して胃液があがってきそう」「さっき母さんがきたときも思ったけど、愛も緊張するんだね」
さきほど母さんと初めて会った時の愛は初めて見るぐらい緊張してて、正直ちょっと面白かった
「みっちゃんは私のことをなんだと思っているのかな」
「表では才色兼備の完璧な女の子かな」
「バカ」
最近ちょっと怒った愛の表情が可愛いと思ってしまう
「まぁいつもの愛なら大丈夫だよ。ちょうど家にもついたしいこう」
「うん...」
緊張はまだまだほぐれないようだ
「ただいま」
「愛ちゃん待っていたわよ。入って入って」
「は、はい」
「愛ちゃんおかえり」
母さんの横には真紀がいた
「真紀ちゃんただいま」
「ぎゅー」
「ぎゅー」
これは愛と真紀のいつもの挨拶だ
「真紀それはいつもしているの」
「そうだよ。私と愛ちゃんは既にお母さんよりも深い仲なのだよ」
「ずるい」
「そこ張り合うところじゃないだろ」
「私も愛ちゃんとぎゅーする」
「えっっ??」
「愛ちゃん私にもぎゅーして」
「は、はい」
愛は戸惑いながら母さんにぎゅーした
初めて彼女を母親に紹介した日に、彼女と母親がハグしているというのは普通なのだろうか「母さん、愛ちゃんが困っているでしょ」
そこに出てきたのがまさかの松岡瑞樹の父親「松岡俊哉」だった
確かに母さんが早く帰ってくるとは言っていたけど、こんなに早く帰ってくるのは相当めずらしい「俊哉君ごめんね。愛ちゃんに嫉妬しちゃったかな」
「真奈ちゃん違うから」
先ほど父さんは「母さん」と呼んだが、通常はお互い名前呼びが普通でめずらしいのかもしれないけど、同級生夫婦で学生の時から付き合いだから名前呼びのままできているらしい
「改めまして瑞樹の父親の松岡俊哉です。今日は突然の誘いで緊張していると思うけど、自分の家だと思ってゆっくりしていってね」
「は、はい。瑞樹くんとお付き合いさせてもらっている嶋野愛と申します」
「そんな緊張しなくて大丈夫だよ」
「はい。お父さま」
「固い固い。俊哉って名前で呼んでくれて大丈夫だから」
「わかりました俊哉さん」
「よろしい。ご飯の準備ができるまでもう少しかかるから瑞樹の部屋で待っててくれる?準備ができたら真紀に呼びに行かせるから」
「わかった」
「ふ~~~~~」部屋に入った瞬間、愛は俺のベッドに倒れこんだ。
俺が思っていた以上に緊張していたのだろう「お疲れさま」
「みっちゃんよしよしして」
「はいはい」
「ぎゅー」
「はいはい」
「ちゅー」
「はいはい」
いつものお決まりをしてから愛は甘えてくる。
学校での愛は才色兼備の完璧な女の子、親の前の愛は緊張しいの女の子、俺と二人きりのときは甘えん坊のちょっとポンコツな愛。 付き合う前まで知らなかった愛のことをたくさん知れている。 まぁ二人きりの時が一番可愛いから俺が一番得しているんだけど「俊哉さんかっこよかったね」
「愛は父さんみたいな人がタイプ?」
「そうでもあり、そうでもないかな」
「どうゆうこと?」
「だって俊哉さんの顔ってみっちゃんがおしゃれしているときに似ているから、みっちゃんが大人になったら俊哉さんみたいになるのかなって思ったらそうでもあるし、単純に俊哉さんよりもみっちゃんの顔が私は好きだからそうでもないって感じかな」
なるほど、確かに父さんは普段から身なりや清潔感は気にしており、俺もおしゃれや髪型などは父さんをお手本にしていることが多い
「そうゆうことね」
「結果的にみっちゃんのことが大好きということです」
「ありがとう。俺も愛のことが大好きだよ」
「へへへ」
「イチャイチャしているところ悪いんですが」
「うわっいつからそこに」
扉の前には真紀が立っていた
「お父さんから二人を読んで来いといわれたからきてみれば、お互いに大好きとかいっているし、特にお兄ちゃんキモイな。愛ちゃんの大好きは可愛すぎて私にもいってほしいぐらい」
「キモイっていうな」
「真紀ちゃんのことも大好きだよ」
「へへへ。私も愛ちゃんのことが大好き」
「てか入るときはノックせろよな」
「ノック3回はしたから。それでも気づかなかったから入ってきたんじゃん」
「それはごめん」
全く気付いていなかった
「それよりもご飯の準備できたからおりておいで」
「わかった」
「楽しかったね」「久しぶりだったからね」「やっぱりみっちゃんと一緒にいるのが楽しいな」「よかった」「手繋ごう」「いいよ」「へへへ」「どうしたの?」「幸せだなと思って」「これぐらいで幸せと思ってもらえるならいつでも手はあけとくね」「ならいつでもねらっとく」買い物の帰りいつのもような会話をしながら帰宅していた「さくらは辛かったかな」「辛かった?」「周りから2番っていわれていたことに私は全く気付いていなかった。自分が1番と言われていることすら気にしていなかった。だからさくらがどんな気持ちでいたのかわからない。屋上で話したときからたくさん考えたけど、やっぱりよくわからない」わからないというのは愛の本音なんだろう。実際愛は1番になろうと思ってなっているわけじゃなくて努力しているうちに周りより長けているポジションになってしまったというのが正しい表現だろう。1番を目指してきたわけじゃない愛にとってさくらさんの気持ちを理解するのは難しいのかもしれない。「辛い、辛くないはさくらさんにしかわからないことだから、それはいつかさくらさんに聞いてみていいと思う。愛とさくらさんは親友みたいな存在なんだから。ただ2番が1番を目指すというのはそんなに特別な気持ちではないと思うんだ。例えば中学時代、俺たちの地区には毎年優勝するチームがあったんだ。1年生の時は、あんな強いチームに勝てるわけないと思っていたけど、自分が3年生になったときにあのチームに勝ちたいって思うようになっていた。これは俺が何か大きく変わったというより学年が上がるごとに自然に変わっていったという表現の方があっていると思う。多分さくらさんが愛に勝ちたいと思ったのは何かがあったというよりは自然にそう思ったんじゃないかなと俺は思う。きっとそれは人が今の自分の殻を破ろうとしていて、その殻がさくらさんにとっては2位という殻なんじゃないかな」「殻?」「みんな自分に大なり小なり殻をかぶっていると思う。その殻を破れないから自分を出せなかっ
さくらさんが愛に宣戦布告をした次の日俺と愛は買い物に来ていた理由は勉強道具の買い出しと走るときのウェアを新調するためだ。動きやすい服は中学時代のサッカーの洋服がありはするが、高校生になって身体が大きくなったのと愛と一緒に運動するのにボロボロになって洋服を着るのも恥ずかしいと思い母さんに相談したら「愛ちゃんと一緒に買い物いくの?ならこれで愛ちゃんに昼ご飯をおごってあげなさい」と洋服代+昼食代まで出してくれる大盤振る舞いだった。球技大会の後に晩御飯を食べに来てから、松岡家で愛は人気者で、最近は父さんまで「愛ちゃんは次いつのくるのか」ときかれるほどになっていた嶋野愛パワーはすさまじい運動するウェア以外もにも今日は私服も新調しようと思う。これも愛と出かけるときに愛に恥をかかせないための身だしなみの向上。髪の毛を綺麗にセットしても洋服がださかったら話にならないしかも今日は愛も一緒だから愛のセンスも聞けるから俺としては一石三鳥ぐらいのデートである。「みっちゃん!!」「ごめん待った?」集合時間の10分前に待ち合わせ場所にはついたが、そこにはおしゃれな愛が既に待っていた相変わらず周りからの視線は独り占めしている「待っていないよ。さっききたところ」「よかった。じゃぁいこうか」「みっちゃん。今日もかっこいいね」「愛も可愛すぎて隣歩いていいか不安になるよ」「それは私のセリフだよ」いやほんとに俺のセリフだから。愛はニコニコして俺の腕に掴まって歩き出した周りの(特に男子)の視線が突き刺さっていたことには愛は気づいていないが昨日のさくらさんとの出来事があったから、落ち込んでいるかなと思っていたけど今の様子からは大丈夫そうだ「どこからいこうか」「みっちゃんが好きなところから行こうよ」「なら全部が揃っている商業施設があるからそこにいっていい?」「もちろん」個々の商業施設はハイブランドのお店からスポーツ店まで全てが揃っている、俺たちの地元では一番の大きさを誇るお店だ都会のほうにいけばもっとあるのだろうが、俺たちの地元でここが最大である「今日スポーツウェアと一緒に私服も買っていい?」「私も買いたいと思っていたから一緒に選ぼう」「ちなみに愛のおすすめのブランドってある?せっかくだから愛の好みの服を着たいなと思って」「ん~~~~。それならEG
「敬都も一緒にどう?」昨日愛と期末テストの勉強と持久走大会の練習を一緒にしようと話した俺たちは敬都とさくらさんにも声をかけることにした。「いいね。僕も勉強は得意じゃないし、走るのも得意じゃないし」「それは知っている」「おい、なんかその言い方はむかつくな」「陰キャだから」「ぐぐぐ...何も言い返せないのが悔しい」「まぁ俺も走るのはちょっとはできるけど、学力に関しては敬都と同じぐらいだから今回は学年上位の二人に教えてもらって成績をあげようじゃないか」「その学年上位の二人に勉強を教えてもらって僕たちは後ろから刺されないかな」「...常に後ろは警戒しておくことにしよう」こんな感じで敬都の参加が決まった次は桜さんだな「さくら」「どうしたの愛ちゃん?」「今ねみっちゃんと中村と一緒に期末テストの勉強と持久走大会の練習を一緒にしようって話をしていたんだけど桜も一緒にやらない」「楽しそう」「じゃぁ参加でいい?」「う~ん。今回は私は不参加でいい?」まさかの不参加という返事に俺たちは驚いた球技大会の練習の時のさくらさんをみていたから、こうゆうみんなでするのは真っ先に参加するタイプだと勝手に思っていたから「そっか。わかった。」「ごめんね~。お互い頑張ろうね」「うん」さくらさんは教室をでていってしまった「さくらさんは喜んで参加すると思ったな」「僕もそう思っていた。でも勉強は一人でするほうが集中できるタイプかもしれないし」「確かにそうゆう人もいるな」「さくら。。。」「愛どうしたの?」「なんかいつものさくらの様子が違うように感じたから」「そう?いつも通りにみえたけど」「なんとなくだから違うかもしれないけど。でも気になるからさくらのこと追いかけてみる」「俺も行こうか?」「お願い」敬都は自分がいったところでと遠慮してこなかった俺と愛は教室をでていった春乃さんのことを追いかけた「さくら!!」「愛ちゃん?どうしたの?」「なんか様子が違ったように感じたから」「いつも通りだよ」「ほんとに?」「ほんと」「嘘でしょ」「なんでそう思うの?」「さくらは気づいてないかもしれないけど、さくらは我慢しているときとか嘘をついているとき髪の毛を触りだすんだよ」そこに関しては俺は全く気付いていなかった長い仲だからこそわかることかもしれ
「は~」「みっちゃんどうしたの?」「球技大会が終わったと思ったら、期末テストと持久走大会が控えているなと思ったら、うちの学校行事多くないかなと思って」「確かに多いかもね。私の通っていた中学校もここまで行事多くなかったかも」「愛はまた頑張るのかな」「どうだろう。昔はなんとなく期待に応えたいなと思いながらやっていたけど、今はみっちゃんの彼女って宣言したことが皆に広まっているから、今まで以上に頑張っちゃおうかな」「今までも相当頑張っていたのに、今まで以上に頑張っちゃうの?」「みっちゃんのためってなったら私の頑張りは無限大だよ」「無理しないでね??」「うん」「大丈夫かな...」愛が今まで以上に頑張って無理をしすぎないか心配だけど、それは俺が見守っていればいいか。それよりも愛の話をきいていて思ったことだが、俺も愛の彼氏として不甲斐ないところはみせれないんではないか。元々陰キャポジションを確立している松岡瑞樹が嶋野愛の彼氏というだけでクラスは大騒ぎ立ったのに、おそらく今では学校中の噂になっており、週明けからは今まで以上の視線を浴びることになるのは間違いない。まぁ別にそんなことはどうでもいいんだが、俺が不甲斐ないことで愛の評判が落ちる可能性の方が心配である。ただでさえ愛が彼女発言をした後、クラスの男子の冷たい言葉が聞こえてきた今まで陰キャポジションでおとなしくしていたけど、これからは少し学校での立ち位置を考えていく必要がありそうだ。まずは期末テストに向けての勉強と持久走大会に向けてのランニングを頑張ることにしよう。勉強は普通だが、体力に関してはブランクがあるにしても、サッカーしていた経験で走ることは苦手ではない。走り込めば真ん中よりも上ぐらいにはいけるだろう「ねぇみっちゃん」「はい!?」長々と自問自答しているところに愛が話しかけてきて変な返事になった「あっごめん」「大丈夫。どうした?」「期末テストと持久走があるじゃん?先日私がクラスで彼女発言したじゃん?だから学校で勉強したり、放課後一緒にランニングできないかなって思って」「なるほど」元々交際ししていることを内緒にしていた俺と愛の関係も公けにしたことによって図書室で勉強だったり放課後一緒に遊んだりもやりやすくなるんだ。「それめちゃくちゃいいね。俺勉強苦手だし。愛に教えてもらえ
「春乃って可愛いよな」「わかる」「でも嶋野さんの次だけどな」「それもわかる」愛ちゃんとの仲は中学生の時からで、最初のきっかけははっきり覚えている~中学一年生のとき~私は元々人見知りということもあり、学校が始まって1週間が経っても仲のいい友達を作ることができていなかった。それもそうだ。だいたい中学校は小学校からそのまま上がる子たちが多いから地元同志だったり、小学校が違っても幼稚園・保育園が一緒だったりして顔見知りのパターンが多い。私は中学からこっちに引っ越してきたから顔見知りの人はいないところからのスタート。しかも人見知りという最悪の中学校生活のスタートだった。ある日次の授業が移動教室の時、私はトイレにいっていて出遅れてしまった。教室に戻ると誰も人がいなくて焦って教科書をまとめて教室を出ようした。出ようとした瞬間、誰かが入ってきて盛大にぶつかり持っていた教科書を下に落としてしまった「あちゃ~。やっちゃった。ごめんなさい」「こちらこそごめんなさい」「ありがとう」その時のことは今も鮮明に覚えている。ありがとうと顔をあげた時に美人な顔が目の前にあった。そう、この時が春乃桜と嶋野愛の初めての出会い。「大丈夫?」「う、うん!!ありがとう。えっと~」「私は嶋野愛」「嶋野さんね。私は春乃桜」「春乃さんはここで何しているの?次の授業始まっちゃうよ」「トイレにいって帰ってきたら教室に誰もいなくて焦って教室出ようとしたら嶋野さんにぶつかっちゃった感じ」「なるほど。私は忘れものしたからとりにきただけ」「そっか。嶋野さんって次の移動教室の場所わかる?」「わかるよ」「それなら一緒にいっていいかな」「いいよ」「ありがとう」中学校に入って初めて面と向かって話せた瞬間だったそれからも愛ちゃんと話す機会が増えていって愛ちゃんことを知っていった。愛ちゃんは周りから才色兼備の完璧な女の子ってイメージを持たれているけど、案外抜けていることが多くて、一番驚いたのが初めてするスポーツはなんか上手くいかないところ。勉強も常に上位にいるし運動神経も決して悪くないのに、なにかがおかしいというのが笑えた。愛ちゃんの深い事情は知らないけど、周りからの期待に応えようとする気質が強くて、球技大会みたいな周りから期待される行事のときは私が練習に付き合ってい
「母さんこれ」「愛ちゃんがきてくれたから奮発しちゃった」「お母さんこれは奮発しすぎじゃ」真紀に呼ばれて下にいってみるとテーブルの上には俺たちの誕生日でも用意されないぐらいのご馳走の山があった。テレビでしかみたことがない高級なお肉や、お寿司とお刺身の盛り合わせ。他にもサラダやらなんやら。愛の存在は松岡家の食卓を一気に豪華にしてしまった。「愛ちゃん遠慮せずに食べてね」「はい!!」愛は最初ほどの緊張感はなく、徐々に松岡家の空気に慣れてきている。まぁ自分でいうのものおかしいが、家は比較的馴染みやすい家かもしれない。両親はあんな感じだし、妹は愛にべったりだし。他の家をみたことがないからわからないけど。「じゃぁお腹もすいたし、いただこうか」「俊哉君、今日はシャンパンでもあける?」「いいね。愛ちゃんもいるし飲もうかな」「え~。お父さんとお母さんがお酒飲むの久しぶりだね」「今日は特別な日だからね」「愛にこれ以上プレッシャーかけるのやめてあげて」愛は父さんと母さんからの歓迎のされ方に圧倒されて、どうしていいのかわからなくなっている「みっちゃん、私は大丈夫だから」「愛がいいならいいけど」「さぁ飲み物も行き渡ったところで、いただきます」「「「いただきます」」」「何このお肉。めちゃくちゃ美味しいんだけど」「そりゃそうよ。グラム1000円超えているんだから」お肉の相場がわからないからグラム1000円がどれぐらい高いのかわからないけど若干父さんも驚いているところから高いのは間違いない「ほんとだ。このお肉美味しい」愛もお肉にご満足のようだ「えっ?」俺もお肉を食べようとしたときに母さんが急に驚いた声をだした「急にどうしたの」「愛ちゃん泣いているの?」「えっ?」今度は愛が