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last update Terakhir Diperbarui: 2025-12-06 06:00:41
 そのときだった。屋敷の外から、さらに大勢の足音が迫ってくる。

 門のほうがざわつき、厳しい声が響いた。

「――浅野子息誘拐事件につき、桐島家屋敷の全面差し押さえを命じる!」

「邏卒隊、調査班、配置につけ! 関係者を逃がすな!」

 指揮官の声が堂々と響き渡り、桐島家の使用人たちは青ざめる。

 一成は美桜を守るようにそっと肩を抱いた。

「帝都が本気で動いてくれた。これはもう、家同士の揉め事では済まない」

 咲真を抱く美桜の腕がわずかに震えた。

「そんな……大ごとに……」

「僕たちの大切な子を攫ったんだ。当然だよ。ま、僕が本気で怒っているって証拠ともいえる」

 さらりと恐ろしいことを言ってのける帝都一の富豪。

 なんと頼もしいことだろうか。

 巡査たちが屋敷の外壁までずらりと並び、取り囲んでいた。まるで桐島家全体が巨大な罪を犯したような、緊張と怒号の空気に包まれていた。

 奥から京が引きずり出されてきた。彼は連行されながらも必死に叫んだ。

「俺は違う!! 誤解だ! 俺は関係ない! 手を出してもいない!! 信じてくれ!!」

 だが指揮官は冷淡だった。

「現場にいた以上、尋問は免れぬ。詳しく話を聞かせてもらう」

「くそ……くそっ……!!」

 京は悔しげに唇を噛んだ。まずいことになった。家宅捜索みたいなことをされてしまえば、東条家の没落に関わったことが明るみにでてしまう……!!

 ここは大人しく従い、誤解を解いて自分だけでも免除されなければ!

 西条に連絡を取るように、召使に指示した。

 薫子は取り押さえられながら叫び続けた。

「離して!! 私は浅野家の娘よ!! どうしてこんな扱いを……京様助けてっ。いやぁああ……!!」

 しかし京は内心苛立っていた。それもそのはず。

 初恋だから特別な感情を抱いていたが、こんなハズレ女だとは思わなかったのだ。

「薫子。これ以上浅野家を汚すな」

 一成の声が鋭く刺さる。

「……っ! 一成ッ。あんたのせいでしょ! ここまで大事にして! わたくしを解放なさい!! 家庭のもめ事ををこんな大事にしてッ!!」

「なんの反省もしていないんだな」

「京様っ、助けてくださいな。わたくしは……」

「ふざけるなよ薫子! こんなもめ事を起こしやがって……どうするつもりなんだ!!」

 面倒ごとに巻き込まれた京はかなりイ
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