เข้าสู่ระบบ美桜の中に初めて一成が入ってきた。 狂おしいほどの情熱に包まれ、京の時には得られなかった悦びを感じる。剛直に貫かれ、一成の背中に跡が付くほどしがみついた。溢れる蜜が体を濡らしていくのがわかる。 一成が触れるたび、囁く声が耳に落ちるたび、心の奥底にしまい込んでいたなにかがほどけていく。 京との夜にはなかった、自分が愛されていると実感できる幸福が、波のように押し寄せてきた。 苦しかった過去が、ゆっくりと塗り替えられていくような感覚。 一成は美桜の震えを受け止めながら、まるで宝物に触れるみたいにやさしく、それでいて熱く抱き寄せた。「愛しているよ、美桜」 その一言だけで、胸の奥が熱くなる。 言葉以上の想いが、触れ合う距離にすべて詰まっていた。 美桜は彼の肩に額を押し当て、震える声で応えた。「……私も……一成くんがいいの。あなたじゃなきゃ、こんなふうにならない……」 全部を委ねてしまいそうになる。そんな自分がこわいほどだった。 一成はその言葉を聞くと、腕の力をわずかに強くし、まるで美桜をこの世界から守り抜くように抱きしめた。「ねぇ、美桜。君が僕を求めてくれるのが……嬉しくて、たまらない」 低い声なのに、震えるほどの情熱が宿っていた。
重なった影がわずかに揺れた。 一成は美桜の頬にそっと手を添え、愛おしそうに指でなぞった。 その触れ方は、まるで壊れ物に触れるように慎重で、それでいて離れがたい熱を帯びていた。「……美桜。もう一度言って。さっきの言葉……夢じゃないって、確かめさせて」 囁きは甘く震え、喉の奥の熱がそのまま伝わってくる。 美桜は胸に手を当て、自分でも驚くほど静かに微笑んだ。「愛しているの。一成くん……心から、あなたを」 その瞬間、一成の瞳がほっとほどけ、 次の瞬間には抑えきれない想いがあふれるように、美桜の身体を抱き寄せた。 ぎゅっと抱きしめられた拍子に、美桜の息がふわりと零れる。「……嬉しい。美桜のその言葉だけで、今日までのすべてが報われる」 彼の声は掠れていて、胸の奥の深いところからこぼれていた。 いまだけは
美桜は思わず息を飲んだ。 胸の奥がきゅうっと締めつけられ、心臓が一拍遅れて跳ねる。「離れたりしないように、って……どういう意味?」 まっすぐに見つめられて声が少し震えてしまう。思わぬ一成の真剣な眼差しに、身体の芯まで熱が伝わってくる。一成は迷いなく彼女に近づき、そっと両肩へ手を置いた。「美桜。君が危険にさらされたと聞いた時……胸が潰れるかと思った。あんな思いは二度としたくない。だから、これからは僕のそばにいてほしい。もっと君の心に整理がついてから言おうと思っていたんだけど……僕は、君の心も、未来も、全部欲しい。欲張りだとはわかっている。でも、どうか、僕のものになってくれないか。僕から離れないと誓ってくれないか」「……一成くん……」「夫婦なんだ。守るのは当然だけど……それだけじゃなくて……もっと君を近くに感じていたい。いい加減、美桜を僕だけのものにしたい」 囁くような声なのに、胸に深く響いた。熱く、甘く、抗えないほどに。 美桜の頬がゆっくりと紅潮していく。
一成は深呼吸をしてから部屋に入った。 美桜は双子の寝顔を見つめていたが、夫の気配に気づくと優しく微笑んだ。「一成くんどうしたの? 少し顔色が悪いみたいだけれど……」 一成は少し躊躇った。 だが隠すべきではない。美桜の身に直接関わるのだから、きちんと伝えておこうと思った。「美桜、落ち着いて聞いてほしい。さっき、早瀬たちが西条家に潜入して、重要な事実を掴んだ」 美桜は瞬きをし、一成に向き直った。「重要な事実……?」「西条康臣と桐島京が結託して、東条家を滅ぼしたというような内容を仄めかしていたそうだ。それが理由で、君の命を狙っている。君だけじゃない。子供たちを攫おうとしている」 美桜の指が、布団の端をぎゅっとつまんだ。「私を殺しに……? それに、子供たちまで……」「早瀬や洋子が直に聞いた。間違いない。ただ、今は落ち着いていい。まだ計画段階だ。すぐに襲ってくるという状況ではない」 一成はあくまで冷静に、ゆっくりと語った。 急かすような調子ではなく、美桜が状況を理解できるように努めた。「まずは、守りを固めよう。美桜、これからは外出は控えて欲しい。屋敷には私兵を増やし、夜間の見回りも強化する。美桜が不安にならないよう、僕も当面は屋敷に滞在する」 美桜は胸に手を当て、小さく息を吸った。 恐れはある――だが一成の言葉が、その恐怖を少し和らげてくれる。「ありがとう、一成くん。……でも、迷惑じゃない? 私のせいで、あなたに重荷を背負わせてしまっているんじゃないかって……」「迷惑?」 一成はやわらかく笑った。「夫婦なんだよ。支え合うのは当然だろう。君と咲良、咲真のことは、僕が必ず守る。それに、君たちになにかあったらそっちの方が仕事どころじゃなくなるから」「確かに。それもそうね」 最近美桜は夫を信頼し、甘えたり頼っても良いのだと少しずつ思えるようになってきた。 この調子でもっと頼って欲しいと一成は思った。 しばらくして、早瀬が控えめに扉をノックした。「旦那様、準備が整いました。屋敷の周囲に見張りを追加し、正門と裏門も二重警備にしました」「ありがとう。今後は特に注意してくれ」「承知いたしました」 早瀬が退室すると、一成は窓の障子を少し開いた。 外は深い夜。月明かりが庭を白く照らしている。美桜もそっと並んで外を覗いた。「いつ
二人は裏門から抜け出すと、闇に溶けるように人通りの少ない路地を駆け抜けた。風が肌を刺すほど冷たい。だが胸の奥は燃え上がるように熱かった。(急がなくては……!!) 早瀬も、洋子も、全身で感じていた。 美桜に危険が迫っている。時間がない。一刻も早く知らせなければ。 足音を響かせながら、浅野邸の門へ飛び込む。 「旦那様! 旦那様ッ!!」 早瀬の声が屋敷中に響き、書斎から一成が勢いよく出てきた。「どうした。そんな慌てて……」 そこへ、息を切らしながら洋子が深く頭を下げ、矢継に語った。「旦那様……! 美桜様の……命が危険です! 西条康臣が――美桜様を殺すよう、桐島京に命じておりました……!! それをたった今、私と彼で聞いたのですッ!!」 一瞬で一成の瞳の色が変わった。「なんだと!」 低く、震えるような声。その目は怒りで燃えていた。「さらに、東条家を没落させた証拠が手に入るやもしれません。やはり彼ら西条、桐島家が深く関わっていたようです」「西条家と桐島家が――東条家の破滅を仕組んでいた、と……思った通りだな」「はい。彼らが会話している所を聞きました」 早瀬が詳細に一成に語った。それを聞き終えた彼は、拳を強く握りしめた。「ようやく尻尾を出したな」 その声は静かだが、相当な怒りが含まれていた。美桜を傷つけ、長きに渡って虐げてきた彼らを、絶対に許すわけにはいかない。「早瀬、洋子。命を懸けてよくやってくれた」「旦那様、これからどうなさるおつもりですか? 美桜様を……」「大丈夫だ。僕が必ず守る。今度こそ、美桜を手放さない!」 決意に満ちた彼の顔は頼もしく、どんな敵が来たとて跳ね返してくれそうなほどだった。 彼は早瀬を使って屋敷の警備に当たっている者、屋敷に従事している者、全てを呼び立てた。「みんな、よく聞いてくれ。美桜と子供たちの命が狙われている。早瀬や洋子たちがそのことを突き止めてくれた」 高らかに宣言し、情報共有を行った。「いいk、美桜や子供たちには、何人たりとも近づけないでくれ。特に桐島京、西条の者を見つけ次第、即刻拘束して構わない。僕が全責任を取る。拘束するにあたっては、どんな手を使っても構わない。うまく捕えてくれたなら、褒美を取らせよう」 早速屋敷中の使用人や警護隊が一斉に動き出す。 その速度と迫力は、浅野一







