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第1087話

Penulis: 北野 艾
譲は本当ならもう少し詩織と話をしていくつもりだったが、どうにも空気が悪い。

というのも、譲が口を開くたびに、淡々とした視線がじわじわと自分に降り注ぐのを感じるからだ。

決して鋭い睨みではないのに、背中にチクチクと刺さるようなプレッシャーがある。

柊也は話に割り込むことも、不機嫌そうな素振りを見せることもなかった。ただ時折、譲の方を静かに見上げ、そしてまたゆっくりと視線を外すだけだ。

それを何度か繰り返されるうちに、譲の心に募った居心地の悪さは限界に達した。

結局、自ら立ち上がり「このあと用事があるから」と笑って辞去するしかなかった。

譲が退出した後、詩織はいただいた柚子茶を口に含んだ。甘くまろやかな風味が喉を優しく潤してくれる。

ふと視線を上げ、柊也に尋ねた。「今日のお昼はなにを作ってくれたの?」

「真鯛の特製白湯(ぱいたん)スープだ」簡潔な答えが、穏やかなトーンで返ってくる。

詩織は以前からそのスープについて話を聞いており、目を輝かせた。すぐさま柚子茶を置き、立ち上がって柊也が座っているローテーブルのそばへ移動する。

スープジャーの蓋を開けると、ふわりと熱い湯気が
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