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第575話

Auteur: 北野 艾
その瞬間、志帆は屈辱で顔が焼けつくようだった。

全員の視線が突き刺さる中、柊也の冷ややかな眼差しが彼女を捉える。先ほど石田を怒鳴りつけた時よりは幾分マシだが、その声には絶対零度の冷徹さが宿っていた。

「では、柏木さんに説明してもらいましょうか。……ここ二四半期で生産されたAIチップの不良率が、なぜ60パーセントにも達しているのかを」

「えっ……」

提示された数字に、志帆は言葉を失った。六割だと?

『パース・テック』の上場準備や大学院入試にかまけて、ここしばらく『エイジア・ハイテック』の現場には顔を出していなかった。特に受験勉強の追い込み時期は、実務のほとんどを従兄弟の壮翼に丸投げしていたのだ。

まさか、そこまで事態が悪化しているとは夢にも思わなかった。

「……申し訳ありません、資料を確認させてください」

志帆は唇を真一文字に結び、震える手で書類をめくった。

周囲が見下すような目で自分を見ているのが、肌で感じ取れる。

会議室の空気は重く淀み、まるで真空の中にいるかのように息苦しい。

胸の上に巨大な岩を乗せられたような圧迫感。

ページをめくるたび、絶望的な数字が目に
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