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第774話

Author: アキラ
言葉が終わると、ただ沈黙が訪れた。

自分の部屋に散らばっている菩提樹の実を思い、章衡はこの非難に反論できなかった。

しかし章衡も章何に甘くはなく、冷たく笑い、眉を上げて尋ねた。「そちの心はどれほど潔白だというのだ?」

それを聞いて、章何の眉間がわずかに沈んだ。「どういう意味だ?」

彼は自問した。念々に対して、彼は一度も汚らわしい考えを抱いたことはないと。

しかし、章衡は続けて尋ねた。「楚知耀が行く前は、どうして念々にこれほど親切にしなかったのだ?」

章何の胸が詰まり、目の奥にはなんと一抹の動揺がよぎった。

逆に章衡の口調はますます得意げになった。「われの前では正義感ぶった態度で、公平な競争だと言いながら、どうして楚知耀の前では意気消沈したのだ?たとえ楚知耀と親しく、たとえ彼がそちに恩があろうとも、愛する人を、そう簡単に譲れるものか?」

この瞬間、二人の関係は変わったかのようだった。

今、「兄上」の立場に立ち、相手を非難する者は、章衡であった。

しばらくして、章何はようやく口を開いた。「確かに譲った。されど謙譲でも、礼譲でもなく、退譲であった」

声はゆっくりと聞こえてきた。いつものように冷ややで、この晩秋の涼風のように、容易に人の心に吹き込んできた。

彼女が楚知耀のそばにいる時の晴れやかな眉を見て、彼女が楚知耀が差した大きな傘の下に立ち、どんな強風に吹かれても髪一本濡れない安らかな姿を見たからだ。

彼が知っていたからだ。一体どのような男が、彼女の一生の守りとなることができるのかを!

だから彼は退いた。彼女は明らかにすでに最良のものを手に入れていたからだ。

しかしその後、彼は自分の体の中で脈打つ心臓が、自分ではどうすることもできないことを知った。

そして、いわゆる最良のものなど、ただ彼自身が下した定義であり、念々の決定ではないことも理解した。

では、彼はもう一度、彼女を勝ち取ろうとしてはいけない法があるだろうか?

もしかしたら、いつの日か、念々の心の中で、彼こそが最良の者になるかもしれないではないか?

しかし章何のこの言葉を、章衡は理解しなかった。

謙譲だの退譲だの、彼にしてみれば同じことだ!

彼にしてみれば、愛する女を譲り渡すなど、恥辱だ。

だから、彼は譲らない。

たとえ喬念が自分に対して少女時代の愛情を全く抱いていないこ
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