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第3話

ผู้เขียน: リョウでいいや
姉はトロフィーと副賞を受け取ると、すぐに写真を撮ってインスタに載せた。

すると兄も張り合い始め、バスケの大会で優勝した自分のことも祝ってほしいと言い出した。

結局、父と母は二人まとめてお祝いの食事会を開くことになった。

その食事会に選ばれたのは、本来なら私の誕生日を祝うはずだった日だった。

20歳の誕生日は、一度しかない。

半年以上前から楽しみにして、家族全員がその日を空けられることまで確認していた。

積み重ねてきた期待が、一気にばかばかしく思えた。

ホテルの宴会場で、父と母は珍しくやさしい声で私をなだめた。

「誕生日は別の日でも祝えるでしょう。

お兄ちゃんとお姉ちゃんは昔から何でも張り合うんだから、今日は譲ってあげて」

私はぎこちなく笑った。

これが、この家で祝ってもらえる最後の誕生日になるかもしれない。

その言葉は飲み込んだ。

しばらくして、ケーキが運ばれてきた。

兄と姉は並んでケーキの前に立ち、得意そうに笑っていた。

親戚の一人が冗談めかして言う。

「そういえば、琴音ちゃんも今日が誕生日でしょう?

三人のお祝いなら、ケーキ一つじゃ足りないんじゃない?」

そのときには、父はもうケーキを二人分に切り分けていた。

こちらを振り返り、気まずそうに笑う。

「三人分に分けるのは難しいから、琴音の分はまた今度な」

また今度。

子どものころから、何度聞いてきただろう。

父と母の気持ちは、いつも兄と姉にばかり向いていた。

私の番は、どれだけ待っても回ってこなかった。

母は私が機嫌を悪くして場を乱すのを気にしたのか、私だけを端へ呼び、手伝うよう言いつけた。

そのあとは、食事会の間じゅう、ホテルのスタッフのように動き回った。

ようやく少し休もうとしたとき、母と父方の叔母の話し声が聞こえてきた。

「上の双子がかわいくて、愛嬌があるのはわかるけど、琴音ちゃんだってずっと手のかからない子でしょう。

あの二人ばかり可愛がるのは、さすがにかわいそうよ」

気にしないと決めていたのに、思わず足を止めた。

しばらくして、母の声が聞こえる。

「あなたにはわからないわよ。あの双子は私たちにとって特別なの。琴音とは……やっぱり違うのよ。

それに、あの子は昔から何を考えてるのかわからないでしょう?いつも黙ってるし、笑いもしないし……正直、かわいいと思えないのよね」

ぼんやりしていたせいで、手元が滑った。

ポットから熱いお湯がこぼれ、手の甲にかかった。

手の甲は熱を持って痛んだ。それでも、母の言葉のほうがずっとつらかった。

そのとき、祖母が私の手を取った。

そして、自分の手首につけていた真珠のブレスレットを外し、私の手のひらにのせる。

「琴音、今日は20歳の誕生日でしょう?

お誕生日、おめでとう。

たいしたものじゃないんだけどね。もう10年以上、大事につけてきたものなの。よかったら、誕生日のプレゼントにもらってくれる?」

高価なものではない。

それでも、祖母が長い間大切にしてきたものだとわかった。

祖母が私に贈ってくれた、何より大切なものだった。

涙があふれた。

お礼を言おうとしても、声は震えて、うまく言葉にならなかった。

周りには親戚がいて、父と母もときどきこちらを見ている。

大声で泣くこともできなかった。

私は祖母を抱きしめて、何とかお礼を言った。それから化粧室へ行き、気持ちを落ち着けた。

しばらくして会場へ戻ると、バッグに入れていたブレスレットがなくなっていた。

慌てて見回す。

最後に目に入ったのは、姉の手首だった。

そこには、さっき祖母にもらった真珠のブレスレットがあった。

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