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第3話

مؤلف: 莉々子
夾竹桃には猛毒がある。だけど、冷素心が気に入ったからというだけで、兄の冷清陽は、冷家で一年中花が咲くようにしてみせた。

私が誰かが食べては危ないと反対すれば、冷素心はすぐ泣き出してご飯も食べなくなる。

「清月さんは私のことが嫌いなんでしょ。だから清陽さんにお花を植えさせたくないのね」

冷清陽は冷素心をかばうと、私を冷笑した。「素心を陥れるためのもっとマシな言い訳をしたら?あんなに苦いもの、間違えて口にしてもすぐ吐き出すだろうよ」

それが今、私を解放してくれる道具になるとは思いもしなかった。

猛烈な苦みがすぐに口の中に広がる。私は吐き気をこらえ、無理やりそれを飲みこんだ。

やっと家に帰れる。

冷清陽は手に持っていたウサギ提灯を放り出し、駆け寄ってきて私の背中を打った。そして力任せに私の口をこじ開け、指で激しくかき回す。

「吐き出せ!死ぬ気か?」

私は必死に抵抗し、体半分がしびれても、絶対に口を開けまいと噛み締めた。そして、冷清陽の指を噛み破って血を流させた。

冷清陽は息をのむと、私の頬を力一杯平手打ちした。

「皇太子様に捨てられたからって、死にたがるのか?冷家の人間としての誇りはないのか?素心と皇太子様こそがお似合いなんだ。冷宮で4年過ごしてもまだ分からないのか?」

冷清陽は血を流す指も構わず、下僕を呼んで吐き薬を無理やり私に飲ませた。

私はめちゃくちゃに吐いて、まるで泥のようにその場にへたり込んだ。そんな状態なのに、思わずあざけるような笑い声がもれた。

「冷家の誇りって何?あなたがろくに調べもせず、私が冷素心に害をなしたと決めつけ、実の妹を家から追い出したこと?」

冷清陽は顔を真っ青にして、何も言い返せない。

突然、門の外からけたたましい馬のひづめの音が聞こえてきた。

若い宦官が駆け込んできて、宋懐恩に頭を下げた。「宋様!皇太子様のご命令です。廢妃(はいひ)となった冷家の娘を、お話のため東宮へとお連れくださいと。冷素心様が……姿を消されました!」

宋懐恩と冷清陽が顔を見合わせ、二人同時に私を鋭い目線で睨みつけた。

「死にたがる芝居は罪を隠すためだったか。素心をどこへやった?今度は何をしたんだ?」

冷素心などどこに隠れたのかも知らない。だが、これこそ私がここから消える絶好の機会だった。

彼らは冷素心を命よりも大事にしている。怒りに理性を失って、私を殺してくれるかもしれない……

私が黙っていると、彼らは惨めな姿の私をそのまま皇宮へと連れ帰った。

皇太子の李雲沢は私を一瞥しただけで、私の顎を強くつかみ上げた。

「素心はどこだ?」

私は顔を上げ、この世界での夫をまっすぐに見つめる。胸にこみあげてきたのは、後悔の気持ちだった。

もともと山で追われていた李雲沢を隠し、追っ手を撒いて救ったのは私だった。

ちょうどその頃、私は冷素心に婚約者を奪われたばかりだった。幼なじみの若き将軍との婚約は破棄され、私は帝都中の笑いものになっていた。

事情を知った李雲沢は恩返しにと、私を皇太子妃にすると約束してくれたのだ。

私に恩を感じただけではない。心から惹かれたのだと言ってくれた。

だが冷素心が現れると、李雲沢の瞳からは私の姿が消えてしまう。

二人が仲睦まじく過ごす光景に、私はもう入り込む余地などなかった。

かつて冷素心が失踪したとき、優しい李雲沢が私に手をあげた。むちで下腹を打たれたとき、足元にたくさんの血が流れた。

その時初めて、お腹には小さな命がいたことを知り、そのまま失ってしまったのだ。

私が返事をしないのを見て、李雲沢の目に殺意が宿った。

「痛い目に遭わなければ、口を割るつもりはないらしいな」

李雲沢が命じると、宮人たちが様々な拷問道具を運び込んできた。

宋懐恩が私に手をかけ、冷清陽は意識をはっきりさせ、痛みを強める薬を無理やり飲ませた。

私は急に怖くなった。

私は死にたかったが、死ぬ前に苦しむのはいやだ!

必死にもがくけれど、もう遅い。一発目のむちが、すでに私の背中をしなっていた。

痛みが一瞬で全身を駆け巡る。唇は震え、悲鳴をあげる力もなかった。

「私を殺して……」

私がまだそんな態度なのをみて、李雲沢はうっすらと口元を歪めた。

「余が情けをかけるとでも思ったか?もう一度聞く。素心はどこだ?」

私は真っ青な顔で顔を上げ、勝ち誇ったように微笑んだ。「冷素心のこと?私が殺したわ!あなたたち、彼女を一番愛しているんでしょう?さあ、私を殺して彼女の仇を討ちなさいよ!」

李雲沢は怒りに目を血走らせ、腰の剣を抜くと、いきなり私の胸を貫いた。

意識が途切れる寸前、宮殿の外から冷素心の声が響いてきた。

「みんな揃ってますね。あら、どうしてこんなに血が……」
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