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第0719話

Autor: 十一
凛が振り返ると、男の深い眼差しとばっちり合い、胸が一瞬高鳴ると、無意識に逃げ出したくなる。

凛が事件に巻き込まれたあの夜、彼女を家まで送り、陽一と並んで階段を上る後ろ姿を見た時、時也はもう我慢できなくなっていた。

彼は自分が我慢強い人間ではないと自覚している。

しかし凛のためなら、六年も待った。彼女が海斗と別れるのを待ち、さらに一年をかけて、ようやく二人の関係を友人同士のレベルに保っていた。

だが、永遠に友人だけでいるわけにはいかない。

あの夜、彼は気づいた。待ち続ければ、同じ過ちを繰り返すだけだと。それならいっそ……

一か八か告ってやろうか!

今日の告白のために、時也は長い間準備を重ねてきた。

もう黙って待ち続けて、見守る位置にいたくないのだ。彼は堂々と彼女の傍に立ち、彼女を抱きしめ、思う存分キスをする立場にいたい。

彼女が欲しい!

――これだけは揺るぎない目的だ!

花火が散り、全てが静寂に包まれた時、空気にはまだ華やかな余韻と火薬の匂いが漂っている。

時也は彼女を真っ直ぐ見つめて言った。「凛、お前がす――」

不意に鳴り響いた着信音が、最高潮に盛り上がった雰
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  • 元カレのことを絶対に許さない雨宮さん   第102話

    必要とされる感覚、心配されている感覚、たまらなく心地よかった。そして、それは凛には与えられないものだった。けれど、いざ晴香と実際に付き合ってみると、何かが足りないような気がしてならなかった。何が足りないのか、自分でもうまく言葉にできなかったが。歩いているうちに、いつの間にか海辺へと出ていた。ふいに足が止まった。視線は冷たくなり、表情もみるみる険しくなっていく。少し先のビーチチェアには、凛と時也が並んで腰かけ、何やら楽しそうに笑いながらグラスを傾けていた。晴香は、パックを終えたあと急いで美容液を塗り、彼を追いかけてきた。けれどヒールのある靴では砂浜が歩きづらく、ようやく追

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