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第456話

Author: 十一
パリッと鋭く音が響いた。

「出かける前に、何て言った!!言うことちゃんと聞いて、人の物を勝手に取るなって言っただろ!全部聞き流してたんだな?!さっさと出しなさいよ!?あんたもう生きるのに飽きたんだね、牢屋の飯でも食べたいわけ!?言うこと聞かないガキが……」

敦子の動きは驚くほど早かった。叩いたかと思えば、間髪入れず怒鳴り始めた。

その場の全員が、何が起こったのか理解する前に状況が進んでいた。

享史は呆然とし、

その両親も唖然として口を開けたまま固まっていた。

凛ですら、一瞬その場に立ち尽くした。

「うわあああんっ!おばあちゃんがぶったあああ!ううううう……!」

享史はようやく事態の重さに気づいたのか、その場で本気の号泣を始めた。

今度ばかりは演技ではない、涙も嗚咽も全部本物だった。

「取ってない!あれがどこにあるかも知らない!」

「……もう一回言ってみな?ぶっ殺されるわよ!」敦子は怒りと恐怖に震えながら、怒鳴りつけた。

「言わない!絶対言わない!」

「言うこと聞かないからこうなるんだよ!物取るからだろうが!さっさと出せっての!!」ついに本気を出した敦子は、怒り
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  • 元カレのことを絶対に許さない雨宮さん   第112話

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