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第307話

Author: タマタツ
その夜の景は、いつにも増して性急だった。

絃葉が目を閉じてシャワーを浴びていると、ふいに足音が聞こえた。

振り返ると、景がドアを開けて入ってくるところだった。

身につけているのは下着一枚だけで、引き締まった逞しい上半身があらわになっている。

絃葉の涼やかな目元に、かすかな羞恥がにじんだ。

「何をするつもり?」

「一緒に風呂入ろう」

絃葉は一瞬、言葉に詰まった。

「......『遅れを取り戻す』って、こういう意味だったの?」

景は、その言葉で思いついたように答えた。

「それも悪くないな」

......

シャワーの雫が、くっきりと割れた彼の腹筋へ降り注ぐ。

水滴は筋肉の輪郭に沿って滑り落ち、たちまち彼の全身を透き通った水の膜で覆った。

絃葉は無意識のうちに彼の肩へ手を伸ばし、流れ落ちる雫を追うように、指先をゆっくりと下へ滑らせた。

胸の奥に眠っていた欲望が、静かに火を灯される。

「キス、してもいい......?」

彼女が囁いた瞬間、大きな影が覆いかぶさり、その姿をすっかり包み込んだ。

景は白くほっそりとした彼女の両脚を軽々と持ち上げ、自分の引き締まった腰
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