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第153話

Author: おミカン
彼女が姿を現すと、その場にいた全員の視線が一斉に突き刺さった。

「絵里」

和也が彼女を見つめていた。その瞳には、語り尽くせぬほどの想いが込められているようだ。

だが絵里はただ淡々と一瞥をくれただけで、冷たく視線を逸らし、完全に無視を決め込んだ。

本当に、どこまでも浅ましい男だ。

浅ましいだけでなく、滑稽でさえある。

自分を無視する絵里を見て、和也はあからさまに落胆し、眉を深く潜めた。その胸中は悔恨と苦痛に苛まれているのだろう。

その中で、寧々と雪枝は絵里を睨みつけていた。二人の眼差しには、隠そうともしない憎悪が宿っている。

このただならぬ雰囲気を見て、絵里はふと、賢治の思惑を理解した。

お爺さんは、本当に私のことを大切にしてくれている。

今回裕也を呼ばなかったのは、明らかにこのタイミングで、彼女と裕也が結婚している事実を悟られないためだ。

「絵里、よく来たね。さあ、ここに座りなさい」

賢治の厳格だった表情は、彼女の姿を認めた途端、好々爺のそれへと和らいだ。

絵里は我に返ると、従順に歩み寄り、順番に挨拶を済ませた。

「絵里、早く座りなさい。急に呼び立てて悪かっ
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Comments (2)
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富子
絵里さん凛した姿勢 もう早く前に進んで
goodnovel comment avatar
貴代惠
間に合って欲しいな今回もね
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