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第272話

Author: おミカン
和也は半信半疑のまま眉をひそめた。

「つまり……あいつがわざと俺を試したってことか?なんでそんなことするんだよ?」

「別れた理由、忘れたの?」寧々はもっともらしく肩をすくめる。

「疑われたまま終わったからよ。試したくなるのも不思議じゃないでしょ」

彼女が今回ここへ来たのは、二人を二度と会わせないため、それだけだ。

和也の表情が、わずかに緩む。

絵里の性格を思い出す。しかも彼女は一人で来ていた。胸につかえていた不安が、すっと落ちた。

「絵里は、きっとまだあなたと一緒にいたいのよ。知ってるでしょ?あの子、ずっとあなたのこと好きだったんだから」

寧々は畳みかけるように囁いた。

「そんな簡単に、気持ちを捨てられるわけないじゃない。さっきみたいなことしてたら、もう完全にチャンスなくなるよ」

和也は、確かにそうだと思った。

絵里はこの五年、彼を愛して、わがままだった部分まで直し、何もかも彼を優先してきた。

小さな誤解ひとつで、いきなり「もう愛してない」なんてことがあるはずがない。

和也はようやく安心し、鋭さを宿していた目を細めた。

「で、お前はT市に何しに来た?」

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貴代惠
起きてたら言えない小心者かしらね
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ウサコッツ
寝てる時じゃなくて 起きてる時に言いなよ
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