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第2話

Author: 青子ちゃん
彼女は買ってきた袋の中をガサゴソとあさりながら、買いすぎだの、高いだのと文句を並べ立て、しまいには説教まで始めた。

「あなたのお小遣いは月にたったの8000円なのよ。そこで3000円もおつまみやジュースに使ったら、残りの5000円でどうやって一ヶ月やりくりするの?

計画的に使いなさいよ。今月はポテチ、来月はジュース。そうすればお金もかからないし、どっちも楽しめるでしょ?

今回は許してあげるけど、次は絶対だめよ」

彼女のその冷え切った顔を見て、聞き間違いではないと悟った時、俺は全身の力が抜けていくのを感じた。

言い返そうとした時、弟から電話が入った。

「車を買うために100万円貸してほしい。年末のボーナスで返せるから」と言われた。

二人の貯金でなんとか都合がつく金額だった。

電話を切ると、俺が言い出す前に、菫が割り込んできた。

「貸さない!年末に返すなんて言ってるけど、本当に返せるの?ボーナスで100万も入るはずないでしょ?」

弟の会社は福利厚生がしっかりしている。入社1年目でも、それくらいは十分見込めるはずだ。

それに普段の月収もそれなりにある。ただ結婚したばかりでまとまった貯金がないため、緊急で俺を頼ってきたのだ。

菫は沈黙した……

黙ったままの彼女に、俺はもう一度頼んだ。「年末には絶対に返すよ。弟に100万円送金してやってくれないか?」

俺が引き下がらずにいると、彼女はやっと口を開いた。「私たちの貯金は外貨定期預金で組んでるから、今途中解約したら、せっかくの高金利がパーになるし、手数料で大損するのよ」

「だけど弟が困ってるんだ。金利や為替なんてまた後で稼げばいいだろ。急なことなんだよ」

「何を言われても貸さないわ」

その冷徹な顔を見て、俺の失望はついに限界に達した。

「じゃあ貸さなくていい。それなら、今まで毎月渡してたお金を全部返してくれ」

そこまで言えば、少しは動揺するかと思った。

しかし、彼女の態度はさらにエスカレートした。

「私たちは夫婦でしょう?私の金もあなたの金も一緒。貸さないわけじゃなくて、外貨定期は今解約したら手数料や為替差損で大損するから無理なの。そんなことも分からないの?」

彼女は俺を世間知らずのバカだとでも思っているのか、それとも本気でそんな嘘が通じると思っているのだろうか?

弟から二度目の電話がかかってくる。俺が菫に視線を向けると、彼女は返事もせずにドアを乱暴に閉めて出て行ってしまった。

俺は平静を装って電話に出た。「まだ相談してないんだ。夜にでも話してみる」と適当に誤魔化した。

弟がおずおずと尋ねた。「やっぱり菫さんに嫌がられた?」

「そんなことない。今忙しいみたいでね。明日必ず返事するから」と慌ててフォローした。

弟はそれを聞いて安心して電話を切った。

その晩、菫と激しく言い争った。

もはや取っ組み合い寸前まで発展した。

俺が家中の物を手当たり次第に投げ飛ばして暴れると、彼女は散々罵倒しながらも、「半分だけなら貸してあげるわよ!」と、ようやく50万円を振り込んできた。

お金を手にしても、嬉しくはなかった。

自分のお金なのに、なぜこんなにも彼女のご機嫌をうかがわなきゃならないのか。

結局、同僚から50万円借りて、なんとか100万円を弟に送金した。

弟は喜んでくれて、「直接菫さんにお礼を伝えたい」とまで言った。

そんなこと言えるはずもなく、ラインだけで済ませるよう言っておくのが精いっぱいだった。
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