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第550話

鈴木真知子
蒼真の瞳が暗く沈み、ほんの少しの沈黙ののち、低く口を開いた。「……今すぐ行く」

……

浩一郎の誕生日会の会場となる大広間には、八つの円卓が並べられていた。目を剥くほどの豪華さではないにせよ、集まった顔ぶれはいずれも北都の実業界で一目置かれる有力な人物ばかりであり、ウィンドスカイ会長としての体裁と格式は十分に整えられていた。

蒼真は、当然のように誕生日会の主役である浩一郎と並ぶ「主賓席」へと通された。これだけでも、この場における彼の格別な地位が窺い知れる。

周囲の他の客たちも、誰一人としてその席次に疑問を抱く者はいなかった。氷室グループが林家の背後にある最大のパトロンであるということは、業界内では周知の事実となっていたからに他ならない。

絶大な力を持つ最大のパトロンは、何よりも丁重に扱わなければならない。

浩一郎の右隣には愛妻の多恵子が座り、蒼真の隣には雫が座っていた。雫はそっと寄り添うように彼に身を寄せ、時折、甘えるような上目遣いで蒼真へと熱い視線を送っていた。その親密な様子は、見る者たちの想像力を否が応でも掻き立てた。

「ねえ見て、氷室社長と林さん、本当によくお似合いの
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