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第111話

Auteur: 白川 露
「龍司、私……」

「波、君には本当に失望した」

龍司は容赦なく彼女の言葉を遮った。そのまま、申し訳なさを滲ませた目で真帆を見た。「真帆、すまない。俺は……」

「謝罪はもう結構。私は結果が見たいだけなので」

まるで他人に向けるような、よそよそしい口調だった。

龍司の胸に、何かが詰まったような感覚が広がった。説明しようとした言葉は、結局出てこなかった。

波をここまで連れてきたのは、自分だ。

真帆はこれ以上関わる気はないのか、ハンドバッグを手に取り立ち上がった。「それと、約束は守ってね。納得のいく説明を頂戴、きちんとね」

そう言い残し、隣の青年へと視線を向けた。その目は、わずかに優しさを帯びていた。「悠人くん、行こう」

悠人は、ほとんど見えない嫌悪感が目に浮かび、龍司と波を冷ややかに一瞥すると、そのまま真帆の後を追って立ち上がった。

「真帆……」

龍司が呼び止めようとする。だが真帆は一度も振り返らず、そのまま足を止めることなく店を出ていった。

主役が去れば、見物していた客たちも興味を失った。

ざわめきは次第に収まっていった。だが誰も気づいていなかった。店の一番奥、暗
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