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第865話

Author: 木真知子
血のように赤くなった目が彼女を鋭く見つめている。

舞羽は恐怖で体が震え、息を呑むことすらできなかった。慌てて言い訳をしようとした。「宮沢社長、本当に他に意図はありません......あなたの体調が心配なだけです!」

隼人はソファの肘掛けに両手をつき、力を振り絞って立ち上がった。

立ち上がった瞬間、目の前がぐるぐる回り、言いようのない熱さが全身を駆け巡る。次第にその熱は強くなり、体中を支配し始めた。

息が荒くなり、顔に汗が流れ落ちていく。彼の魅力的でありながらもどこか虚弱そうな様子を見た舞羽は、思わず目を見開いて見つめた。

隼人は壁に手をついて、よろめきながら宴会場を出て行った。

舞羽はその後をすぐに追いかけた。

今夜こそ、彼女にとっては絶好のチャンスだった!

このチャンスを逃すわけにはいかない。隼人と一線を越えられれば、桜子だろうが昭子だろうが、誰も彼女の道を遮ることはできなくなる。

誰もいない廊下で、舞羽は大胆にも隼人に飛びついた。まさに父親の言う通り、恥知らずな行動だった。

「宮沢社長、ほら、立つのも辛そうですね。私が部屋までお連れしますから、少し休んでください」
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