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第13話

Auteur: 風太
ドアのそばまで近づいた車椅子が、ぴたりと止まった。

2秒ほどして、弦は咲希の方を向くと、どこか不自然な笑みを浮かべて口を開いた。「……さっきは俺が一人でできるって言った時、あえて手伝わないでいてくれたんだろ?」

咲希は静かに答えた。「信じていることと、手助けすることとは別でしょう?」

弦は頷き、軽く咳払いをした。「俺……水を取りに行ってくる。何か飲むか?」

咲希は頷いた。「お願いします」

水を飲んでいる間、二人にはどこか気まずい空気が流れていた。

ベッドにもう一人が横になった途端、咲希の体は極限までこわばった。

しかし弦は何もしなかった。電気を消すと「お休み」とだけ言った。

あたりが暗闇に包まれる。しばらくして、咲希はやっと力が抜けたが、頭は妙に冴えていた。

天井をじっと見つめながら、彼女は小さく言った。「弦さん。私、ある決意をしてここに来たんです。でも、今のこの状況はまだ私にとって不慣れで……少し、慣れるまで時間をください」

闇の中から、男の声が聞こえた。「ああ、わかっている」

咲希はふぅと息を吐き、声を潜めた。「あと、ごめんなさい。この結婚の日程……あなたの気
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