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第4話

Author: 水恋し
深夜になって、優一は疲れ切った体を引きずるようにして家へ戻ってきた。

本当は帰るつもりなどなかった。

けれど、今日の紗穂の態度が、どうにも胸に引っかかっていた。

「紗穂、帰ったぞ」

玄関のドアを開けた瞬間、真っ暗な部屋が目に入った。

その静けさに、優一の胸騒ぎはいっそう強くなる。

「紗穂?」

寝室を覗いても、紗穂の姿はなかった。

クローゼットを開けると、中はがらんとしていて、彼女の服も荷物もきれいに消えていた。

どこへ行った?

眉をひそめた優一は、リビングへ戻った。

そこでようやく、棚の上に置かれた小さな位牌に気づいた。

そこには、葵の名前が刻まれていた。

次の瞬間、優一の顔色が変わる。

「ふざけるな!」

彼はその位牌を床に叩きつけた。

紗穂のやつ、どこまで俺を試すつもりだ。

怒りに任せてスマホを取り出し、紗穂に電話をかける。

だが、何度かけてもつながらなかった。

続けてLINEを送る。

しかし、いつまで待っても既読はつかない。

この時間なら、起きているはずだ。

もしかして紗穂が、俺をブロックした?

律子たちの面倒を少し見ただけで?

こみ
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