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第 390 話

Autor: 江上開花
電話を切ると言った亜夕美は、なかなか切らなかった。

結局、静樹が口を開いた。「飛行機、離陸するよ」

「あ、そうだね。気をつけて」亜夕美は我に返った。

静樹はふっと笑った。「うん」

ようやく通話は終わった。

痺れるように熱い耳をなでながら、亜夕美は化粧室へ戻った。

椅子に座っていた菜実とメイク担当は、彼女が戻るなり姿勢を正し、おそるおそる様子を伺うようにじっとこちらを見た。

亜夕美は何でもないふりをして中へ入り、メイク担当に言った。「着替える衣装は?」

メイク担当はすぐに持ってきた。

亜夕美は手際よく着替え、出てきてテーブルの傍に座り、ひとりで箸を手に取り、菜実にも一緒に食べるよう促した。

菜実
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    電話を切ると言った亜夕美は、なかなか切らなかった。結局、静樹が口を開いた。「飛行機、離陸するよ」「あ、そうだね。気をつけて」亜夕美は我に返った。静樹はふっと笑った。「うん」ようやく通話は終わった。痺れるように熱い耳をなでながら、亜夕美は化粧室へ戻った。椅子に座っていた菜実とメイク担当は、彼女が戻るなり姿勢を正し、おそるおそる様子を伺うようにじっとこちらを見た。亜夕美は何でもないふりをして中へ入り、メイク担当に言った。「着替える衣装は?」メイク担当はすぐに持ってきた。亜夕美は手際よく着替え、出てきてテーブルの傍に座り、ひとりで箸を手に取り、菜実にも一緒に食べるよう促した。菜実

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