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第238話

作者: 一燈月
夜、病院。

彰はいつものように仕事の報告に訪れていた。報告が終わり、病室のベッドで静かに聞いていた圭介が、不意に口を開いた。

「小夜の様子はどうだ?」

彰は一瞬言葉に詰まったが、無表情を装って答えた。「お変わりありません」

圭介はしばらく沈黙した後、再び尋ねた。「昨夜お前が行った時、彼女は何も聞いてこなかったか?」

最近、彼は入院中で身動きが取れないため、毎晩彰を長谷川邸へ行かせ、様子を見させていた。何かあれば報告させるためだ。

そう聞かれても、彰は困惑するしかなかった。

小夜が長谷川邸にいないんだ。そこにいない人間が、何か反応を示すはずもない。

彰は硬い表情のまま、小夜の性格を推し量って答えるしかなかった。

「特に何も」

「……機嫌は?」

「悪くはないかと」

圭介は眉をひそめ、彰に視線を注いだ。その妖艶な切れ長の瞳には陰りが差し、深く沈んでいたが、やがて冷ややかな笑みを浮かべた。

「私の頭をかち割っておいて、一度も見舞いにも来ないくせに、機嫌はいい、だと?」

彰は二秒ほど沈黙し、タイミングを見計らって話題を変えた。「週末に青山さんの新会社の上場記念パーティーがあります。招待状が届いて
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