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第385話

Autor: 一燈月
これまでの付き合いで、この狼が賢いことは分かっていた。

小夜は深呼吸をした。この異国の狼が人の言葉を理解できるかは分からないが、思い切って狼に向かっていくつかのジェスチャーをしてみせた――

まず手で大きな皿の形を作り、次に肉を口に詰め込む仕草。私が肉のところに連れて行ってあげる、と伝えたつもりだった。

もう、賭けるしかない。

狼は首を傾げた。金色の瞳が暗闇の中で微かに光り、冷たい輝きを放っている。しばらく睨み合った後、狼の頭が突然こちらへ近づいてきた。

しまった、賭けに負けたか。

小夜は目を閉じ、諦めのため息をついた。

だがその時、ドレスの裾を噛まれ、強く引かれるのを感じた。目を開けると、狼が彼女のドレスの裾を咥え、よだれを垂らしながら外へと引きずり出そうとしていたのだ。

小夜は言葉を失った。

何と言えばいいのか。どうやら、こいつは相当な食いしん坊らしい。

上等じゃない。

気に入ったわ。

小夜は途端に元気になり、一人と一頭は目を爛々と輝かせながら、夜の闇に紛れて部屋を抜け出し、燭台の光が揺れる薄暗い廊下を忍び足で進んだ。

狼が前を歩き、
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