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第268話

Author: 迷い魚
どれだけ考えても、答えは出なかった。

だが、今はそれでいい。いずれ分かるはずだ。

最後の書類に署名し終えた頃には、空がうっすらと白み始めていた。

莉乃は留置施設の玄関を出ると、外の空気を胸いっぱいに吸い込んだ。

自由になったのだと、ようやく実感が湧いてくる。

額にはまだガーゼが貼られ、顔はすっぴんのまま。唇は乾燥して皮がむけ、ひどくやつれていた。

それでも、両目だけは異様なほどぎらついていた。

憎しみに研ぎ澄まされた刃のような目だった。

そのとき、一台の黒いセダンが音もなく莉乃の前へ滑り込んできた。

タクシーでも、配車サービスの車でもない。

真新しい黒のフェートンだった。

外見は驚くほど控えめで、ひと目見ただけでは特別な車には思えない。

だが莉乃は、こういう車がどういう人間に好まれるのかを知っていた。

本当に力のある者ほど、人目を引かずに移動できる車を選ぶ。

後部座席のドアが自動で開いた。

奥に人影はない。

運転席も助手席も濃いプライバシーガラスに遮られ、中の様子はまったく見えなかった。

莉乃はためらうことなく身をかがめ、後部座席へ乗り込んだ。

ドア
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庵原好子
次から次に登場人物出して、引き伸ばさないで!DNA鑑定?それこそ結果違うでしょうが…作家は??頭使って!もう、去ります。
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