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第7話

Author: サカエ
私は足元に散らばる写真と、柚の顔を交互に見た。

だいたいの状況は察しがついた。

どうやら柚と浩輔の、いわゆる「真実の愛」も終わりを迎えたようだな。

「それで、浩輔に振られたの?」

そう言われて、柚の表情がこわばった。

彼女は私がそんなことを聞くとは、思ってもみなかったようだ。

すると、「あなたには関係ないでしょ!」と柚は金切り声をあげた。

「話をそらそうとしないで!あなただって本当は離婚をする前から不倫してたんでしょ!」

それを聞いて、私は椅子の背もたれに寄りかかり、柚を見つめた。

「柚、忘れたの?

私と浩輔はもう離婚したのよ。

今、誰と付き合おうと、私の勝手でしょ。

それよりあなたこそ」

私は話題を変えた。「姉から夫を奪っておいて、結局捨てられちゃうなんて、どんな気分?」

それを言われ、柚の顔が真っ赤になった。

「デタラメ言わないで!

浩輔さんは私を振ってない!私たちはただ……ただ、少し距離を置いてるだけ!

全部あなたのせいよ!どうせまた、あなたが浩輔さんを誘惑したんでしょ!

この泥棒猫!」

そう言うと、柚は鬼のような形相で私に飛びかかろうとした。

だが、すぐに二人の警備員が駆けつけ、柚を取り押さえた。

「今後、この人をこのビルへの出入りを禁止してください」

一方で、柚は押さえつけられても必死にもがきながら、汚い言葉で罵り続けた。

「葵、あなたには、いずれ罰が当たるからね!

覚えてなさい、絶対に仕返しをしてやるから!

この写真をネットにばらまいてやる!その化けの皮を、剥いで世間に知らしめてやる!」

そんな罵声の中、警備員は柚を引きずっていくと、ドアの向こうへ姿を消した。

これで一件落着だと思った。

でも、どうやら柚の愚かさと性根の悪さを私は見くびっていたようだった。

その日の夜。

【#有名心理カウンセラー石田葵、不倫説】というハッシュタグ付きの投稿が、いきなりトレンド入りした。

暴露したのは、柚の名前で登録されたツイッターアカウントだった。

彼女は私と渉の写真を使い、もっともらしい文章を添えて、私を、浮気のために夫を追い詰めた悪女に仕立て上げたのだ。

それだけでなく、サクラを雇ってまで、コメント欄で世論を誘導しようとしていた。

【カウンセラー業界ってヤバいって聞いてたけど、まさかここまでとはね】

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