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第1842話

Penulis: かおる
星は数秒だけ静かにしてから、そっと頷いた。

「受けます」

「物分かりのいい娘だな」

陸瀬先生は鼻梁の眼鏡を押し上げ、淡々と言った。

「俺は慈悲深い医者ではない。ただ、物語を聞くのが好きなだけだ。

治療を引き受ける基準も、他の医者とは違う。相手の理由が俺の心を動かせば、手を貸す。

だからこれまで、ずいぶん多くの患者を見てきたし、治療を求めてきた人間とも数多く接してきた。

お前たちのように因縁のある関係も、珍しくはない。

だがな、多くの人間は、自分が憎んできた相手からの善意を受け入れられない。一生治らなくてもいいとさえ思い、相手を許そうとしない」

星の表情は穏やかだった。

「仇の過ちで、自分を罰する必要はありません」

陸瀬先生は尋ねた。

「もし手が治ったら、あいつを恨むのをやめるのか?」

星は答えた。

「はい」

陸瀬先生は理由を聞かなかった。

むしろ、その目にわずかな評価の色が浮かぶ。

「賢い娘だ……あの小僧が大きな代償を払ったのも、無駄ではなかったな」

星の瞳がかすかに揺れた。

それでも、問い返すことはなかった。

陸瀬先生も気にせず、診断書に何かを
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