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第 1486 話

Author: 水原信
身支度を整えて階下に降りたときには、すでに料理は食卓に並べられていた。

夕奈も散歩から戻ってきており、スープをよそいながら鍋の中を覗き込んだ。中には形のいびつな大根が浮かんでいて、思わず吹き出した。

「景吾、これ大根?どうしてこんな形に切っちゃったの?あなたの包丁さばきにしては珍しいわね」

「今日の料理は俺が切ったんじゃない」

尚年は短くそう答えた。

家にいるのは三人だけ。となれば、切ったのは誰なのか――すぐに答えは見えてくる。

夕奈は姉の方に顔を向けた。

「お姉ちゃんも料理上手だったはずよね?どうしてこんな大根になっちゃったの?」

「久しぶりに包丁を握ったから、ちょっと腕が鈍ったみたい」

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