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第 1969 話

Author: 水原信
「何だ。陽斗に情でも移ったのか?」

香織は唇を噛みしめた。

「……分かりました」

家に戻った香織が照明をつけると、思わず息をのんだ。

陽斗が、暗いリビングのソファに座っていたのだ。

香織は胸元を押さえた。

「びっくりした……どうして灯りもつけずにいるんですか?」

「暗いほうが落ち着くんだ」

そう言って、陽斗は香織に向かって手招きした。

「こっちに来い」

香織は素直に歩み寄り、少しかがんで、陽斗のこめかみをゆっくり揉み始めた。

「どうしたんですか?何かあったんですか?」

「ああ」

陽斗は気のない様子で答えた。

その直後、香織の手をつかむ。

「お前は、俺を裏切ったりしないよな?」

香織の手がびくり
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