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第 49 話

last update Tanggal publikasi: 2026-08-16 12:53:35
そんなことを言われたのは初めてだった。

レオンハルトは、当然のように答える。

「仕事を見つけた時だけ、少し目が鋭くなる」

「……そうでしょうか」

「そうだな。獲物を見つけた鷹に近い」

イリスが頷く。

「近いですね」

「イリスまで」

「私は常に事実を申し上げます」

オスカーが、少しだけ肩を震わせた。

笑いを堪えている。

クラリスは咳払いした。

「それで、殿下。本日の進め方ですが」

「優先順位を決めるだけだ」

即答だった。

クラリスは瞬きをした。

「処理は」

「明日から」

「ですが、ノルヴァルト公国への謝罪文は」

「第一草案はオスカーが作る。君は
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    ボルクは黙った。 港の現場は、上から来た書類に従う。 王宮指定先と書かれていれば、そう処理する。 それが本当にどこなのか、誰のためなのか、倉庫番には見えない。 見えないまま、箱だけを守る。 その箱の中で、善意がどこかへ消える。 クラリスは、冷たい風を吸った。 「王宮指定先という表記を、今後は禁止にしたいです」 エリオットが頷く。 「少なくとも慈善物資では不可にすべきです」 「はい」 レオンハルトが言う。 「次は、ギデオン・マースとハーゲンの足跡だ」 「王弟府で?」 「王弟府で保全する」 彼は短く答えた。 「君は、リーヴェ商会への記録補足照会を進

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    エリオットが頷く。 「財務院側の帳簿は私が確認します。ただし、旧派に近い者にはまだ知らせない方がよいでしょう」 「危険か」 レオンハルトが尋ねる。 「危険というより、資料が動く可能性があります」 エリオットの声は硬かった。 その言い方で十分だった。 資料が動く。 つまり、消えるかもしれない。 書き換えられるかもしれない。 クラリスは、胸の奥に冷たいものを感じた。 「王弟府で保全できますか」 「可能な範囲で写しを取る」 レオンハルトは答えた。 「ただし、表向きは共同調査の記録照会だ。いきなり不正調査として動けば、相手も身構える」 「承知しました」

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