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第 96 話

last update 게시일: 2026-08-26 13:09:14
彼の視線は国王ではなく、クラリスに向いていた。

「クラリス顧問」

「はい」

「あなたは一つ、思い違いをしている」

レオンハルトがわずかに動く。

クラリスは答えた。

「何でしょうか」

「王宮の腐敗は、私一人でできるほど小さくはない」

声は静かだった。

だから、余計に不気味だった。

「帳簿は、まだ奥がある」

それだけ言って、バルツァーは退室した。

扉が閉まる。

部屋には、重い沈黙だけが残った。

国王アレクシスは、しばらく動かなかった。

やがて、低く言う。

「負け惜しみか」

レオンハルトが答える。

「半分は」

「残りは?」

「警告でしょう」
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