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第726話

作者:
タオルの冷たい感触が、腫れ上がった目元の熱と痛みを少しだけ和らげてくれた。

しかし目を閉じると、あの日記帳のページが次から次へと脳裏にフラッシュバックしてくる。

目頭が再び熱を帯び始めた。

だが、静奈は必死にそれを堪えた。

私と遥人は、結局のところ結ばれる縁ではなかったのだ。

あの人はもうこの世にはいない。永遠にあの霊園で眠り続けるのだ。

あの人のことを懐かしみ、心の中の小さな場所に彼を留めておくことはできる。

けれど、私の人生はこれからも続いていく。前を向いて歩いていかなければならない。

そして謙こそが、私の「現在」であり、私が望む「未来」なのだ。

すでにこの世を去った人のために、今こうして生きて私を愛してくれている人を傷つけるような真似は、絶対にできない。

丸二時間冷やし続けて、ようやく目元の腫れが少し引いた。

しかし白目にはまだ血走った跡が残り、まぶたの縁もほんのりと赤みを帯びている。

静奈は鏡に向かい、念入りにメイクを施した。

コンシーラー、アイシャドウ、チークを駆使して、泣き腫らした痕跡を少しずつ消していく。

最後にクローゼットを開け、上品で落ち着
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