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第723話

Author: 浮島
全身に電気が走り、まるで火傷を負ったかのような、強烈な灼熱感と刺すような痛みが広がった。

蒼空は眉をきつく寄せ、痛みに耐えきれず低く呻く。

筋肉は勝手に収縮し、体中が激しく震え出す。

ふるいにかけられたように震えながら、交通事故で残った傷までが鈍く疼き、その二重の苦痛に、今にも椅子から跳ね上がりそうになった。

だが、身体は縄で縛られている。

どれだけもがいても無駄で、かえって縄が皮膚に食い込み、赤い痕を幾筋も刻むだけだった。

電流はおよそ三十秒続き、止まった頃には、蒼空の全身に細かな汗がびっしりと浮かび、顔色は真っ青だった。

胸が大きく上下し、呼吸は荒く、まるで全力で競技を終えた直後の選手のようだ。

視界が白く霞み、少し間を置いてから、目の前の二人の男の笑い声が耳に入ってきた。

蒼空はゆっくりと目を開け、向かいの二人を見る。

背の高い男と太った男は、彼女の反応に満足した様子で、やけに楽しそうに大笑いしている。

しばらくして、ようやく体に残る痺れが少しずつ引いていった。

電流の加減は絶妙だった。

痛みは与えるが、命に関わるほどではなかった。

背の高い男は笑いながらリモコンを振り、再びスイッチを押した。

再度、電流が走る。

蒼空は反射的に目を固く閉じ、全身を強張らせる。

痛みが重なり、汗はさらに噴き出し、刺激で頭の奥まで痛む。

きつく結ばれた唇の隙間から、押し殺した苦痛の呻きが漏れ、白く細い首には青筋が浮き上がった。

二人の男の笑い声は、壁越しのようにぼんやりとしか耳に届かない。

二度目の電流は、最初よりも長く続き、蒼空は何度も視界が白く弾けるのを感じた。

終わった瞬間、体から一気に力が抜け、深く荒い呼吸を繰り返す。

まるで水の中から引き上げられたかのように、全身が汗でびっしょりだった。

俯いたまま、ゆっくりとまぶたを開くと、脛に巻かれていた電線が床に垂れ下がっているのが見えた。

蒼空の頭は高速で回転する。

――この二人は誰の差し金なのか。

あの事故と関係があるのか。

このところ、久米川瑠々以外に恨みを買うような相手はいない。

その思考を断ち切るように、彼女は思わず目を閉じ、低く呻いた。

再び、電流が流れ始めた。

何度か繰り返すうちに、蒼空は次第に電流に慣れ、激痛の中でも考えを巡らせられるようになっていった。

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Comments (7)
goodnovel comment avatar
桜花舞
一応娘の恩人だから電流なの? 電流もかなり辛いけど、男に襲われたり顔潰されたりとかよりはマシなのかな それにしても、電流なんてよく思いついたなぁ 電流のところ読むたびに力入っちゃったよ、、、
goodnovel comment avatar
ゆーい
前世顔を潰されちゃった礼都と相馬が、前世1人困難に立ち向かった蒼空と瑠々が…。 前世と今世で立場入れかわって同じ罰を受けます様に!
goodnovel comment avatar
宮東真
他のとこで今日馬鹿みたいにしんどい拷問読んだばっかりだったせいで、電流だけならまだマシかあ…みたいに思ってしまってダメだな…。 誰も酷い目になんてあってほしくないよ。幸せになってほしい。できれば早めに。
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