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第856話

Author: 浮島
蒼空の眉がわずかに動いた。

遥樹の声は落ち着いているようで、けれど蒼空には、その奥にある緊張とぎこちなさがはっきり伝わってくる。

その緊張が耳に届いた瞬間、蒼空の胸の奥が思わず少し柔らいだ。

彼女はゆっくりと顔を上げ、遥樹のきれいな瞳と視線を合わせる。

「......うん」

遥樹は花束を一気に彼女の胸元へ押し込み、唇の端を引きつらせたまま、不自然で緊張した笑みを浮かべた。

「蒼空。好きだ。俺と付き合ってほしい」

蒼空の顔は一気に真っ赤になり、花束を抱えたまま落ち着かずに瞬きを繰り返す。

息をするのさえ忘れそうだった。

――本気だ。

遥樹は冗談なんかじゃない。

その言葉を言い切ったあと、遥樹は唇をきゅっと結び、彼女を見つめたまま黙り込んだ。

少し待ってから、蒼空がゆっくり瞬きをする。

「......終わった?」

遥樹は一瞬言葉に詰まる。

「えっ。他に何を言えばいい?」

蒼空の胸は宙ぶらりんで、詰まったように苦しい。

「私も......わからないけど......」

花束を抱えたまま顔を背け、遥樹の、もはや熱いとさえ言える視線から逃げる。

うつむいたまま
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Comments (13)
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宮東真
1日分読んでなかったら急に進んだな?! 予想外すぎた絶対また拗れると思ってたよかった…。
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ayako
蒼空と遥樹が出会った頃を読み返すと面白いくらい遥樹が赤面しながら蒼空の顔見てて笑っちゃう笑 一目惚れだったんだね〜
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ゆーい
旅行に行ってたから1週間ぐらい纏めて読んだら恋愛面で、あり得ないくらいに話が進んでる! めっちゃニヤニヤしちゃうよ~! 遥樹~!積極的! 気心知れた相手ならではの告白のぎこちなさ?に胸がキュンキュンしちゃうよ~! どうか蒼空も受け入れて欲しい。 何日も前の内容だけど海の所で瑛司に会ってしまったから、やっぱり何か気付かれたかも? あの海だけに反応してるって…。 もうほっといて欲しいけど出てくるんだろうな…。
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