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第128話

Author: 墨香
幸之助の手にあった藤の鞭がようやくゆっくりと下ろされた。彼は重々しく「フン」と鼻を鳴らし、表情も和らいだ。

「本気なら、今回はひとまず帳消しにしてやる!」

幸之助は藤の鞭を傍らに投げ捨て、まだ跪いている湊と、その前に庇うように立つ明乃を見た。「一ヶ月の猶予を与える。まずは婚約式を挙げろ。そうすれば外の口うるさい連中も噂を立てられまい」

一ヶ月?婚約?

明乃は呆然とした。咄嗟に口走った言葉は、ただ湊を守りたい一心からだった。それが、こんな展開になるとは!

「それは……あまりにも急すぎます……」明乃は抗おうとした。「私たちは……」

「何が急だ!?」幸之助は彼女を遮り、譲らない口調で言った。「婚約式の準備に一ヶ月あれば十分だ。この件はこれで決まりだ!」

そう言うと、彼は入り口で待機している勝也に命じた。「勝也、かかりつけ医を呼べ。この愚か者の傷の手当てをさせろ。それから、私から安藤家に電話して婚約式の件を相談する!」

「かしこまりました、旦那様!」勝也は慌てて承知した。

幸之助は再び地面に跪く湊を見た。「まだ跪いているのか?私がお前を起こしてやるのを待っているのか?さっさと
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