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13.嘲笑う令嬢

Author: 望月 或
last update publish date: 2026-08-06 16:51:35

 そんな中、イグニスはジューンメリーに対し呆れた眼差しを向けていた。

(本来は姉上と王太子だけの茶会なのに、遠慮をまったくせず居座り、姉上を無視し王太子とばかり話す、か。この娘、非常識にも程があるな。普通は遠慮して、王太子が許しても自ら離れるものだが)

 そのイグニスの思いが通じたのか、ジューンメリーは「あっ」と声を出しアーベリアの方を向いた。

「ごめんなさいっ。あたし、ライラックさまとずっと話しててっ。あたしもう行きますねっ」

「うん、わかったよ。またね、ジューンメリー」

 素直に頷き別れを告げたライラックに、ジューンメリーはあからさまにムッとした表情を浮かべた。

(引き止めてほしかったようだな。面倒臭い娘だ)

 ジューンメリーは椅子から立ち上がり歩きかけたが、その身体がフラリと傾き、座っているライラックの胸にもたれかかった。

「おっと……大丈夫かい?」

「うぅ、ちょっとめまいが……。あたし歩けないかも……」

「あぁ、それは大変だ。医務室に連れていくよ」

 ライラックが手を上げ護衛を呼ぼうとしたが、それをジューンメリーが即座に制止した。

「あたし、ライラックさまがい
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  • 後悔?そんなの勝手にすればよろしくて?〜悪女と呼ばれた公爵令嬢は絢爛に返り咲く〜   37.生誕祭開催当日

    「ちょっとアナタ! 一刻も早くあの娘を追い出してちょうだい! あの娘はライラックには不釣り合いよ。あの娘はダメだわ、アタクシ達王家の中に入れてはいけない女なのよっ!」 ルマーサの金切り声を、隣の玉座に座るセンダンは顔をしかめながら聞いていたが、大きく溜め息を吐いた。「はぁ……またその話か。あの娘はよくやっているじゃないか。ワシ達の言うことにハイハイ頷いて逆らわない。『首振り令嬢』とはよく言ったものだ。ライラックと結婚したあとも色々やらせて便利に扱えばいいだろ」「そういう問題じゃないのよ! あの娘は危険なの! 何かとんでもないことをしでかしそうな――」「フン、そんなの気にし過ぎだ。あんな小娘一人に何ができるというのだ。もうこの話はやめだ。ワシの生誕祭には、あの娘もワシ達と一緒に同行する。ライラックの婚約者としてな」「ちょっとアナタ……!」 面倒になったセンダンはルマーサの言葉に耳を貸さず、さっさと王の間から出ていってしまった。「――フンッ、何よ! 本当使えない男ね! 早くあの女を追い出さないといけないのに! ライラックまでその気になったら大変だわ。アタクシの可愛い息子とあの女との結婚は絶対に許さないわよ」 ルマーサは人差し指の爪をガシガシと噛みながら思案し――やがてひとつの結論に辿り着いた。「……そうよ。追い出すのがダメなら、〝始末〟してしまえばいいのよ。不慮の事故に見せかければいいわ。その役目は……あの子にしましょ。アタクシの言うことなら何でも聞く、とても素直で良い子だから……ウフフッ」 ルマーサはニヤリとほくそ笑むと、いそいそと王の間を出ていったのだった――✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼ ユグドール国王生誕祭、当日。「アーベリア様、とてもよくお似合いです!」 サラサ、ナナカ、リラの三人は、支度の終わったアーベリアに元気良く声をかけた。「ふふっ。今回もありがとうございます、サラサさん、ナナカさん、リラさん。あなた方がいてくださって、本当に良かったですわ」「そ、そんな……。勿体ないお言葉です」 三人が顔を赤くして照れているのを見て、アーベリアはクスリと微笑む。 今回のドレスもカロリナが贈ってくれたものだ。 白をベースに、アーベリアの瞳の色と同じ翠がアクセントとして散りばめられた、美しいデザインのドレス

  • 後悔?そんなの勝手にすればよろしくて?〜悪女と呼ばれた公爵令嬢は絢爛に返り咲く〜   36.同じ瞳を持つ者

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