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第13話

Auteur: 黒川 種子
天音が着替えを済ませてリハーサル室に入ると、ちょうど総監督がやって来た。

彼女は少し立ち止まり、総監督の泳ぐ視線を捉えた。

「天音、急きょリードダンサーを交代することになってな、もう練習しなくていい」

天音は背中を壁に預けた。「交代するって、誰に?」

「藤川社長の指示で、今回は晴加にリードダンサーを任せることになったそうだ。これからもリードダンサーを続けてもらえる。ただし、場所は三階に移ってもらうことになるが……」

三階にいるのは、みな入ったばかりの新人で、普段、舞台に立つ機会などほとんどない。

それなのに総監督の口ぶりは、天音がこんな不公平な扱いにまで感謝すべきだと言わんばかりだった。

天音は目を伏せ、何かを考えるように黙り込んだ。しばらくすると、ふっと微笑んだ。

「わかった」

総監督は内心で胸を撫で下ろした。やはり天音は、瑛司の名前さえ出せば、何でも受け入れる。

社長の秘書からは、天音にはくれぐれも丁寧に接し、余計な騒ぎを起こさないようにと釘を刺されていた。

天音が怒って大騒ぎするんじゃないかと、総監督はひやひやしていた。

橋本理香(はしもと りか)が天音の
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