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第82話

Auteur: みそ煮
last update Date de publication: 2026-07-15 16:06:15

由利は呆然としながら、目の前にいる紫苑をじっと見つめていた。彼女は一切表情を崩すことなく、ただ何の感情も宿さない瞳で由利を見つめ返している。

紫苑が放った何気ない一言に、由利は動揺していた。今回は勘が鋭いどころの話ではない。

―――今、また死んでしまうって言ったの?

由利が時を巻き戻ってきていることは、彼女しか知らないことだ。それなのに、どうして紫苑が。

「紫苑……一体あなたは何を言っているの?人が二回も死ねるわけないでしょう?」

「誤魔化す必要は無いわ、姉さん。私知ってるのよ、姉さんがすでに何度も回帰していて、そのたびに惨めな思いをしていることをね」

紫苑は確信しているかのように、そう言い放った。由利はもはや、言い訳することができなかった。

「どうしてそれを……」

何故、彼女がそのことを知っているのか。もしかすると、紫苑もまた死ぬたびに時を巻き戻ってきているのだろうか。

しかし、紫苑はそんな由利の疑問に気付いていながらもそのことについては触れなかった。

「安心して、姉さん。このことを誰かに言う気なんて無いから。もちろん碧斗義兄さんにもね」

「紫苑……」

紫苑は由利に向かってニコッと
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