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第164話

Author: 結奈々
その電話を切ったあと。

柚香は庭にしばらく座り込んだまま、ずっと美玖おばさんの言葉を考えていた。

あの人は気さくで冗談もよく言うけど、離婚して生活に困っていると知っている相手に、こんな話をふざけてするような人じゃない。つまり、言っていたことは本当である可能性が高い。

もし全部が本当だとしたら、母の正体は?

次から次へと疑問が頭を埋め尽くし、どう考えても答えが出ない。

結局、別の方向から探ることにした。水曜日に真帆か怜人に付き添ってもらって、弘志に会いに行こうと思う。

彼は長年、母とずっと一緒に暮らしてきたんだから、何も知らないはずがない。

気づけば、あっという間に夜になっていた。

柚香は皆と一緒に、たくさん料理を作った。

皆でテーブルを囲み、いよいよ食べて飲もうというタイミングで、遥真がやって来た。黒いシャツを着た彼は、どこか近寄りがたい雰囲気をまとっている。袖を軽くまくり上げ、引き締まった腕が少しだけ見えている。

彼の姿を見た瞬間、全員が一斉に立ち上がった。「久瀬社長」

遥真はざっと視線を巡らせ、最後に柚香のところでほんの数秒、目を止めた。

その様子を、何人か
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