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7. 「異世界ほのぼの日記3」①

Auteur: 佐行 院
last update Date de publication: 2026-01-03 10:04:30

 ある事を理由に俺は望む事を止めた、いや可能な限り望みを言う事を止めた。確か俺がまだ夜勤族になっておらず、また姉が結婚していなかった頃の事だ。あの頃はよく家族で外食に行く事が多かったのだが、大抵は姉が希望する料理を食べに向かうばかりだったと思う(と言うより個人的にこう言った記憶の方が強く根付いてしまっていた)。

 ごくたまにだが、母親から・・・。

母「院は何が食べたい?」

 と聞かれる事は有ったが・・・。

院「別に・・・、何でも良い(と言うより俺の希望が叶う事は無いからどうでも良い)。」

 希望は言わなかった、いや言えなかった。だから俺は一時的にだが考え方を変えてみた、姉の希望通りの店に入った時にお品書きを眺めて3つまで選んだ後に他の者が注文した物を確認して価格帯を合わせた物を注文していた。あまり目立たないようにする為の方法だ、ただ姉や父は俺が頼んだ料理に関してだけ何故か文句を言って来ていた。その事が嫌になった俺は家族で外食に行った時に可能な限り多く頼まず、最後には水だけを口にしてその店を後にした事が有った(その時はストレス等が原因で肋軟骨を損傷していたので治療の為に酒を我慢していた
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  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」380

    -380 また喧嘩にならなきゃ良いけど・・・- ニクシーの言った通り確かに2人は楽しそうに呑んでいただけだ、何の問題も無い。先程俺が「大丈夫か?」と尋ねたアルバイトの賄いもいつも通りとなっていたので何の心配も無い、正直計算通りにやられたのかもしれないと拳を握りたくもなるが今は雰囲気を悪くしてはならないのでそっと様子見をする事にしよう。結愛「おやっさん、どうだよ?いい加減俺の事を「結愛」って呼んでくれるようになってくれたか?」メラルーク「あたぼうよ、今まで何で堅苦しく「結愛社長」なんて呼んでいたのかが分かんねぇ位だってんだよ。」 酒を呑む人って性格等が変わる事が多いと思うが、まさかメラルークが下町の江戸っ子みたいな口調になってしまうとは思わなかったなぁ・・・。メラルーク「何だって?!あんたな、いくら作者でも俺っちの事を何でも知ってる様な言い方してんじゃねぇよ。」 悪かったって、この通り謝るから許しておくれよ。メラルーク「何だその言い方は、人に許しを請う時は額と両手を地に付けて「申し訳御座いませんでした」と言うんだろうがよ!!」 てめぇ・・・、人が下手に出ているからって調子に乗ってんじゃねぇぞ!!この土下座フェチが!!あんたあれだろ、「超」の付くドSだろ!!ピューア「作者さんごめんなさいって、うちのお父さん呑んだ時だけこういう性格になっちゃうのよ。喧嘩して暫く家を空けていた私が言えた義理じゃ無いけど、温厚な人だって知っているでしょ?お願いだから、ね?」 はぁ・・・、ピューアの顔に免じて許してやるか・・・。ここでの視察・研究が上手く行かないと新店のこれからに影響を及ぼすからな、でもまさか結愛が絡むレベルの大事になるとは・・・。結愛「んだよ、文句あっか?!」 無いです、嬉しい限りです。これできっと「暴徒の鱗」や「C’s キッチン」も安泰です。メラルーク「それにしても結愛、あんたあんな美味い米どうやって作ったってんだよ。本格的にウチで使おうと思うからちゃんと教えてくれ、それと良かったら「安心・安全・信頼」の観点からお客さんの目線から見える様に掲示物にさせて欲しいんだが。」ピューア「お父さん、いくら何でも無理じゃないの?結愛の会社にだって企業秘密位はあるはずよ、そんな簡単に・・・。」結愛「良いに決まってんじゃねぇか、お客さんに安心して食って貰う為

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」379

    -379 知らぬが仏だったかも・・・- 正直に言ってメラルークは訳が分からなくなっていた。突如姿の見えない「創造主(俺・作者)」の声が脳内に流れ込んで来る上にまさか自分が「タイムスリップ」を経験するとは思わなかったし、目の前にいる貝塚結愛社長が自分の事を「私」ではなく「俺」とか呼び出して最終的には右手に恐らく『アイテムボックス』から取り出した一升瓶・・・。メラルーク「待てよ!!最後のは無理矢理付け加えただろ!!こんな何処からどう見ても20代のキャリアウーマンがおっさんみたいに一升瓶なんか持っている訳・・・。」結愛「持ってて悪いか・・・あん?!」 おい!!確かに「酒でも酌み交わして距離を一気に縮める作戦」を提案したのは俺だが早すぎるって、お前いつの間に赤くなるまで呑んだんだよ!!俺が時間を動かしてからまだ5分も経っていないんだぞ!!絡み酒をしてしまうと逆効果になるんじゃねぇのか?!結愛「あん?!「吞め」って言ったのはお前だろうがよ!!まさか駄目ってのか?!ちゃんと自分が言った言葉の責任取れコラ!!」 アホか!!あのな、俺が言ったのは「ゆっくりと盃を交わして互いの仲を深めたら気軽に「結愛」って呼んで貰えるんじゃねぇのか?」って事だったんだよ!!しょっぱなからそんなんじゃ駄目に決まってんだろうが! はぁ・・・、こうなりゃ仕方ねぇ・・・。『状態異常無効』を『付与』して・・・、ってピューアさんはそこで何をされてるんですかね?ピューア「何って・・・、親子の盃を交わそうとしているだけじゃないの。悪い?」 誰も「悪い」と入っていませんが、それって酒は酒でも「料理酒」ですよね?流石にお父さんに怒られませんか?メラルーク「いんや?娘と美味い酒が呑めて幸せだが?」 だったら良いけど閉店後の片付けを全部バイトに押し付けるのはやめとこうな、それに賄いだってまだ出していないんだろ?腹空かせてるっぽいからちゃんと食わせてやれよ?メラルーク「大丈夫だよ、残った豚カツを自由に揚げてそれをおかずにライスバーで残ったご飯を食わせてるから問題無いって。」結愛「あんたな、バイトにまで俺の米を食わせてんのかよ!!アンケート取れよな!!」メラルーク「別に良いだろうが、世の中「フードロス」が問題視されてんだからよ!!無駄になるよりマシじゃねぇか!!」 あの・・・、その様子だとお互

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」378

    -378 本当はこうでありたい、でもしたくない- 「全知全能の神」が落胆する中、ピューアには改めて結愛に聞いてみたい事があった。流石に話の腰を折り過ぎるのも気が引けるので余計な口出しはせずに様子を見てみようかと思うが大丈夫かな・・・、まぁ良いか。ピューア「ねぇ結愛、いくら結愛が頭を下げたからって職人気質のお父さんが簡単に首を縦に振ると思えないんだけどどう言う事なの?」 確かにいくら巨大財閥の代表取締役社長が頭を深く下げたとしても、ましてや数億円のお金を積まれたとしても店主(そして職人)として外せない拘りがあるはずだ。なのに店の一角を、しかも結構広めのスペースを貸してまでメラルークが貝塚財閥に協力するとはどういう風の吹き回しなのだろうか。メラルーク「ピュー、理由は単純な事なんだ。」ピューア「単純?利益度外視だし実際問題今まで以上に忙しくなっているんだから単純な理由で語ってはいけないと思うんだけど。」 当然これは「製法を学びに来た者」としてではなく、「店主・メラルークの娘」としての意見だ。きっとずっと守り抜いて来たこの店を大切にして欲しいという気持ちが強くあったのだろう。ピューア「お父さんも言ってたじゃない、「自分の舌で選び抜いた米を農家から直接買い付けている」って。」メラルーク「そうだよ、それが1番の理由なんだ。」 全くもって説明になっていない、正直言って訳が分からない。今の俺の意見は娘(ニクシー)の物と全くもって一緒だった、ちゃんとした理由を教えて頂きたい物だ。メラルーク「ピューが今言った通りだよ、「俺の舌で選んだ」米だから置いているんだ。結愛社長達が開発された米はうちの豚カツにピッタリだと思ってね、それでモニタリングに協力させて貰っているんだよ。」 自信満々に語る店主の隣で頭を悩ませる貝塚財閥代表取締役社長、理由はもうすっかりお馴染みの「あの事」である。結愛「あの~・・・、メラルークさん・・・。先日も申し上げたと思いますが私の事は気軽に「結愛」と呼んで頂けませんか、堅苦しいのが苦手でして・・・。」メラルーク「何を仰っているんですか!!今や貝塚財閥と言えば年商ウン百兆円の大企業じゃないですか!!そんな巨大財閥を率いる結愛社長を呼び捨てだなんて出来る訳が無いでしょう!!」結愛「やめて下さいよ・・・、いくら何でも大袈裟ですから・・・。」 

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」377

    -377 全く・・・、しっかりしてくれよな- 今思えば「全知全能の神」と称されるビクターを含めた「一柱の神(ラルー親子)」がお得意(?)としていた『自動翻訳』をダルラン光(旧姓:吉村 別にどっちでも良いか)が一時的に解除できる様になっていた気がする、ただまさかこの世界の創造主(作者)である俺が気分次第で偶にしか使わない『回想』までをも住民が使える様になっていたとは思わなかった。まぁ別にこの日記を書く(執筆する)上では何の支障も無いし、それより『回想』がある方がどちらかと言うと助かるので良しとするか(今の所使えるのは魔力が強く限りなくリッチやアーク・ワイズマンに近いとされる結愛位みたいだからな)。結愛「悪かったよ、でも口下手な俺が過去の状況を説明するよりは良いと思ったんだよ。」 お前が口下手だって?!そんなんでよく貝塚財閥をここまで(と言うかこの世界で)大きく出来たな・・・、関係ねぇか。結愛「あのな・・・、俺だって大変だったんだぞ!!元の世界ではそうなっちまったが、こっちの世界でも死んだ「くそ親父」の所為で危うく大切な信頼を失いかけたんだからどれだけ苦労したか・・・。ある意味あんたの所為なんだぞ、反省しろよな!!」 何かスンマセン・・・、って何で俺が謝らなきゃいけねぇんだよ!!「過去があるから今の自分がある」って考えもあるだろうが、それに結愛!!もう1つ十分に可能性のある事象を考えた事はねぇのかよ!!結愛「チィッ・・・、何だってんだよ!!」 お前も「優秀な魔法使い」なのに分かんねぇのか?結構単純な事だぞ?結愛「分かる訳ねぇだろ・・・!!俺はそういうの苦手なんだよ!!」 分かったよ、このままじゃ話がなかなか進まんからヒントをくれてやる。良いか、「この世界の貝塚財閥本社のある国の国王とお前の大きな違い」だ。それ以上のヒントはやらんぞ、良いな!!結愛「んだよ・・・、「本社(うち)のある国」って言えばバルファイ王国で国王って言えばパルライさんだよな・・・。あの人も俺と同じネクロマンサーだったか・・・、確か違いと言えば俺の師匠がアーク・ワイズマンのリンガルス警部でパルライさんの師匠はちらっと聞いただけだけどネフェテルサの雑貨屋の店主・・・。何て人だったかな・・・、そうだ!!ゲオルさんだ!!「リッチ」のゲオルさん・・・、あっ!!」 分かったか?「リッチ」と

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」376

    -376 いくら節約の為とは言え可哀想じゃないか?- 円安による物価の高騰(2024.12.31現在)の影響は(殆どあり得ないと思うが)この世界にも及んでいた模様で、それは貝塚学園を含めた貝塚財閥にも大打撃を与えていた様だ。 特に学園の給食(若しくは食堂)で使用する食材費に頭を抱えていたらしい、因みに近年何故か大食いの在学生が増えて来たので特に主食となる米で悩んでいたとの事。 そこで理事長兼代表取締役社長である結愛を中心とした社員達が「何とか自分達でも作れないか」と開発に着手していたのがおよそ半年前だった様な・・・。結愛(当時)「やっぱりこの環境での米作りは厳しいか・・・。」 数か月の間、ずっと頭を悩ませていた結愛が「自分がいち生徒(学生)の立場なら・・・」と考えるとやはり「美味しい米が食べたい」という意志が強くなっていたので何とかバルファイ王国特有の厳しい環境における開発を成功させたいという気持ちが強かった。毎日の様に仕事の合間を縫って田畑の様子を伺いに向かい、社長自ら手間をかけていた事が功を奏した様で・・・。結愛(当時)「やっとか・・・、この光景が見たかったんだよ。」 結愛は自分の目の前で頭を垂れて揺れる稲穂を眺めながら感動していた、社員達と一から作った自信満々の米。 一先ず大切な在学生を飢えさせる訳には行かないと急いで刈り取りを行うと、即座に精米等を施して翌日の給食及び食堂の主食として試供してみる事に。結愛(当時)「あいつらの口に合えば良いんだけどな・・・。」 「まさかと思うがお前自分の口で試して無いのか?」とついジト目になってしまう俺をよそに(と言っても俺の事は見えていないはずだが)、知らぬ間に仕掛けていた隠しカメラでモニタリングしてみる事に。すると・・・。生徒「今日のこのご飯美味しいね、「キャベツの味噌汁」に合うよ。お店で出て来てもおかしく無くない?」生徒「私絶対大盛りで頼むよ、だって日替わりの「和風オールキャベツ」にもピッタリだもんね。」生徒「こっちの「キャベツのホイル焼き」とも最高の組み合わせだよ、お代わり欲しくなって来たな。」 反応は良好の様だ、ただ1つ疑問に思ったんだがここのメニューってキャベツばっかりなのか?まぁそれは置いといて・・・、「例の大食い達」はと言うと・・・。ガルナス(当時)「おばちゃーん、お代わりまだ?

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   7. 「異世界ほのぼの日記3」375

    -375 利益を考えろって- メラルークが順当に店で出す料理の仕込みを進める中、ピューアは自分が店(実家)にいない間の変化に驚きを隠せなかった。正直言って明らかに不自然だった様だが・・・。ピューア「お父さん・・・、いくら何でも研ぎ過ぎじゃない?ウチのお客さんってそんなに沢山食べる人ばっかりだっけ?」 そう、何処からどう見ても父が研ぐお米の量が数倍以上に増えていた様なのだ。ただそれ以上にこの量でなければならない理由の方に驚愕していたらしい。ピューア「どうしたってのよ、正直に言うけどそんなには必要無いよね?」メラルーク「うん・・・、そうなんだがちょっと訳ありなんだよ。今年から始めた事でな、ちょっとあっちを見てくれるか?」 マーマンが指差した先には前回真希子と帰って来た時に無かった物が・・・。ピューア「あれね・・・、「無料ライスバー」・・・、無料?!何考えてんの!!」 娘が怒るのも無理は無い、米だって原価がかかっている「大切な商品」の一つなのだ。それを「無料」にしてしまうと利益が無いどころか赤字が発生してしまう、しかしメラルークは至って冷静だった。メラルーク「理由(わけ)も無く無料にしている訳が無いだろう、あっち側にある炊飯器の隣を見てみな。」 改めて無料ライスバーの方を見てみると、調理場にある物とは別に設置されている炊飯器の隣に何故かアンケート用紙が積まれていた。メラルーク「無料で提供する代わりにアンケートに答えて貰おうと思ってな、実はある人に頼まれたんだよ。」ピューア「「頼まれたから」って無料にして良い理由にはならないって、それに「頼まれた」って誰に?!」メラルーク「それがな・・・、貝塚財閥の社長さんなんだ。」ピューア「結愛に?!何で結愛が?!」 どちらかと言うとメラルークはピューアがこの世界でもはやなくてはならない存在となっている「貝塚財閥」の社長を名前で、しかも呼び捨てで呼んでいる事に驚いていた。メラルーク「ピュー、お前は貝塚社長の何なんだよ。せめて「結愛社長」にしろって。」ピューア「「何」って・・・、ネフェテルサでよく会う呑み友達だけど。」メラルーク「「吞み友達」って・・・、世間って狭いな・・・。」 娘の知らない一面を垣間見て開いた口が塞がらない父親、ただ今はそんな事を話している場合では無い。ピューア「それで?結愛がお父

  • (改訂版)夜勤族の妄想物語   5. 「あの日の僕ら」㉛

    -㉛ 貢の初恋- 酔っぱらった桃の寝言によりすっかり雰囲気が気まずくなってしまった貢と香奈子の間を何とかしようと好美が機転を利かせて先程の逮捕劇の話をした。香奈子「もしかしてさっきパトカーが止まってたやつ?」 香奈子がバイトから帰って来た時、2号棟の前には規制線が張られていたので家に入れなくなっていた住民達でごった返していた。香奈子が人ごみを掻き分けて見てみると丁度逮捕された成樹がパトカーで護送される所だった。好美「貢君が走って捕まえたんだよ。」香奈子「貢君?」 好美は2人が未だに互いの名前を知らない事を忘れていた。貢「貢・・・、です・・・。貢 裕孝(ひろたか)。」香奈子「変

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    -㉚ 出逢いと再会- 他の本を指でなぞり、レポートの資料をどうしようかと悩み続けながら過ごした数日後の今現在。回想話を終えた貢はグラスを空けて紹興酒のお代わりを頼んだ。好美「今のベタな話、何処かで聞いた様な・・・。」貢「そうなのか?」好美「いや、間違いならごめんなさい。」 その時、好美の携帯に着信が。電話の主は先日、マンションのボイラーが故障したのでたまには良いかと近所の銭湯へと向かった時に出逢った同じ大学の女性だった。 髪を濡らした好美は自らのシャンプーを使おうとしたが、目を瞑っていた為に隣にいたその女性のシャンプーを勝手に使ってしまった。好美(回想)「あれ?香りが全然違う様

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    -㉘ 孤独だった幼馴染- 好美に手を引かれながら合流した守を含めた6人は改めて乾杯した、先程まで互いを貶し合っていた2人の英雄が今度は互いを褒め称え合っていた。貢「やっぱり金上が上から抑え込んでくれたから逮捕できたんだよ、ありがとうな。」金上「いやいや、貢の全力走りでなきゃ追い付かなかったさ。俺の方こそ感謝してるぜ。」 テーブル上の空いたグラスにビールを注ぎながら照れくさそうにしている2人、その光景を見ていた好美はずっと微笑んでいた。好美「でも本当にありがとう、2人とも頼もしかったよ。」貢「いやいや、頼もしかったのは高校時代に柔道部の主将だった金上だよ。」金上「お前だって陸上部

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    -㉖ 執念- 好美のまさかの一面を目撃してしまった球技大会の夜、大学周辺の居酒屋は打ち上げと称して呑んでいる学生達で一杯となっていた。中華居酒屋である松龍も例外ではなく、その影響で曜日的には休みだった好美は龍太郎に呼び出されて臨時で出勤していた。王麗「うちの変態店主がすまないね、今日は8時までで大丈夫だからね。終わったら店のビール呑んで良いからね、そうだ・・・、瓶ビールを今からキープしておいても良いよ。」好美「良いんですか、では早速。」 王麗の言葉を聞いた好美は早速守にメッセージを送った、守からの返信はすぐにやって来た。守(メッセージ)「じゃあいつものメンバーで呑もう、8時前に3人

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