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第363話

Author: 年緒
「はな、頼む。それはもともと萌花のものなんだ。俺が勝手に持ち出して、君に渡しただけなんだ」

「私にくれた時点で、もう私のものでしょう……」

はなは、まさかそんな映像まで残っているとは思っていなかった。

来希が今になって、萌花のために証言までするとは、はなには思ってもみなかった。

ここまで来ると、はなももう取り繕うのをやめた。

「そうですよ。私がやりました、それが何ですか?でも、わざとじゃないので、訴えたところで、せいぜい過失でしょう。

それに、あなたも子どもも無事だったじゃありませんか」

はなは、そこだけは絶対に認めないつもりだった。

故意ではないと言い張れば、萌花もそれ以上は追い詰められない。せいぜい罰金か、軽い処分で済むはずだ。

どうせ今は借金まみれで、少し増えたところで、もう大した違いはない。

はなは、萌花という人間を分かっているつもりでいる。

どれだけ強く出ても、萌花は最後のところで人を切り捨てられない。これまで何度も怒らせてきたのに、萌花が本気で自分を追い詰めたことは一度もなかった。

本当に潰す気があるなら、とっくにそうしていたはずだ。

だから今回も
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