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第408話

Author: タヤスイ
栞はそっと息をついた。その目が深く、遠い過去に思いを馳せるように伏せられた。

「そう。柏原記理子が柏原小百合に見込まれて柏原家に嫁いだことは知っているでしょう。でも彼女が何を『嫁入り道具』として持参したか、きっとあなたたちは知らないわよね」

栞は茜に視線を向け、次いで和久を見た。

和久がゆっくりと口を開いた。「ウォーカーヒル、か」

「そう、ウォーカーヒルよ」

茜と和久は無言でうなずいた。

茜は首をかしげた。「でもそれはおかしいです。ウォーカーヒルには私の父と母の出資分もありました。まるごと彼女の嫁入り道具になるはずがないじゃないですか」

栞は茜をじっと見つめ、ためらうように唇をそっと噛んだ。

「茜。信じられないかもしれない。でも私はあなたのお母さんの側で長年働いてきたの。率直に聞くけど、あの柏原記理子に、あれだけの規模のホテルを一から作り上げる実力があると思う?

実はウォーカーヒルは、構想から完成まで、全部芙美さんが一人で生み出したものなのよ。柏原記理子はただ出資しただけ。でも彼女には、少し特殊な事情があったの」

茜にはまだ理解できなかった。そもそも、これが記理子の
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Comments (2)
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あんこ
あの探偵だと思いますよ。
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中村 由美
茜の側で様子を伺ってるのは誰なんだろう? 栞さんと星羅ちゃんは違うよね!
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