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第18話

Author: フカモリ
真琴は顔を上げる。

何か言おうと考えていると、克典はまた穏やかに促した。

「前の方が、話がしやすいだろう」

その言葉に、真琴は彼の意図を理解する。

信行とのことを、話すつもりだろう。

黙ってしばらく克典を見つめた後、結局、助手席へと移った。

ドアを閉め、シートベルトを締める。車が静かに発進した。

外の道は静まり返り、淡い街灯の光が、夜の静寂を一層引き立てている。

両手でハンドルを握りながら、克典はちらりと真琴に視線を送り、静かに尋ねる。

「信行と、離婚するつもりか?」

克典を見て、真琴は頷く。

「はい。信行さんは、手元のプロジェクトがいくつか片付いたら、手続きに行くと」

彼がサインを引き延ばしているのは、自分が財産を狙っていると思っているから。

本当のことを伝えれば、ためらうことなくサインするはずだ。

真琴に離婚を思いとどまるよう説得することも、片桐家の立場から物事を語ることもなく、克典はただ尋ねる。

「離婚した後は、どうするつもりだ?」

相手が引き留めなかったことに、真琴はかえって安堵した。

「専門に関連する仕事を見つけて、それから数年間は、祖父のそ
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